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城平京 『雨の日も神様と相撲を』 の感想

雨の日も神様と相撲を
『雨の日も神様と相撲を』



城平 京


講談社タイガ
2016年1月18日 第1刷発行/¥720+税





ただその裏庭には、たくさんのカエルがいた。
あまつさえ、カエルは相撲を取っていた。


<ご紹介>
「あなたは相撲に愛されている」――口癖のようにそう言っていた両親が亡くなり、叔父の住む田舎村に転校することになった逢沢文季。 小さな身長に細身の体という不利な体型で10年続けた相撲と、これでやっと縁が切れる――と、安堵とも諦めともつかない複雑な気持ちをいだきつつ村に向かった文季は、列車の窓越しに ”オートバイを片手に抱えた” 少女と目が合ってしまう。 驚く文季に叔父は、村の要である遠泉家の女性は神様によって剛力を授けられており、将来 「カエル様の花嫁」 になるのだと説明する。 剛力?神様??カエル様??? ――そう、文季が移り住むことになった久々留木村は、相撲が大好きなカエルの神様(達)が実在する村だったのです。 隣村ではトランクに詰められた死体と、村にはいないはずの外来種カエルが発見されて、どこまでもカエル尽くしの謎になぜか文季は巻き込まれてしまい・・・!?


<感想>
小説家としてもマンガ原作者としても大ファンである城平京さんの最新作は、去年創刊されたばかりの 『講談社タイガ』 から出版された、作者いわく ”少年少女青春伝奇” 小説とのこと。 話の設定が相変わらず突拍子もないので、紹介文書くのも一苦労ダヨ。 なんだ、カエルの神様って。 しかもカエルが二本足で相撲を取るって!(笑)  まぁもっとも 「よくこれ考えましたね・・・」 と呆然とするような設定を読みたくて城平作品に手を出しているので、予定通りというか想像以上というか、むしろ大歓迎っ!って感じなんですけどね。 楽しかったです! 以下感想となりますが、ネタバレがあるのでご注意を。 一応、文字色を黄色 黄色 にして読みづらくしてあるので、気になる方だけ反転させてください。 

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『スパイラル・アライヴ・5(完結)』の感想

img20080824.jpg
『スパイラル・アライヴ・5(完結)』
水野英多(画)/城平京(作)
スクウェア・エニックス/2008.9.22/¥457




『 物語は すでに始まっているのだよ 』




<ご紹介>
『月刊少年ガンガン』誌上で連載された作品の、完結編。 最終巻だけ妙に分厚いところまで本編と同じだなんて、ホント、運命の「スパイラル」ですね(笑)。
いつものように「あらすじ」を書こうと思ったのだけど、必要以上にネタバレになるし、5巻冒頭に掲げられた文章が『スパイラル』のこれ以上ない紹介文だと思うので、すみません抜粋です。

「勝ち目のない戦いをしたことがありますか? 負け戦だと分かっていても戦い続けたことがありますか? さらにそれが理不尽に押し付けられたものでも?  これはそんな物語。 希望も勝利もないと知りながら、それでも戦う人たちの、明日をめぐる物語――」(p5)


<感想>
終わっちゃったのー? というのが、まず本当に本当の気持ち。
本編にも『アライヴ』にも、たくさんの思い入れがありすぎるから、あとがきに水野先生が書かれたように「終わった感じがしない」に、もの凄く共感するんだけど。 でも、もう皆に会うことはない…という事実は変わらなくて。 それなのに、どう考えてもやっぱり「終わった気がしない」んですよ!! とても不思議な感じなの。 

多分それは、『アライヴ』で得た「諦めない」っていう未来に繋がる希望の欠片が、『スパイラル』本編で見事に花開くのを知っているからかもしれない。 私と彼らが会わない時間が出来るだけで、その間も彼らは悩んで傷ついて絶望しかけて、でも這い上がっていこうとする姿を思い描くことが出来るから、なんだろうな。 帯に書かれた「万感の想いを込めて」という言葉がその通り過ぎて、ちょっと泣きそうになりました。 『スパイラル』シリーズはすべての人に合うお話じゃないことを知りつつも、私はずっと、大好きです!! 


さて、5巻。 3巻で予想した雨苗さんの正体に関してはその通りで一安心だったし、ミカナギファイルの在り方についても納得のいくものなので、設定的な展開は良かったです。

びっくりしたのは、1巻では主要キャラだったはずの沢村くんが、ほとんど良い所なしに終わった点かなっ(笑)。 まぁ私はブレチルひいきなので、別に沢村がどーなっても良いっちゃ良いのですが(酷い…)、あれだよね、本編の歩くんだって、最初から15巻の歩だったわけでは決してない。 そう思うと、これが沢村の本当の最初の挫折なんでしょう。 好きな女の子を守れないなんて、多分彼の真っ直ぐさでは耐えられないほどの挫折だと思う。 あとは、這い上がるだけ。 命を賭けた歩と選んだ経路は違うけど、目指す「希望」は変わらないはずだもんね。 沢村には沢村だけの物語があるんでしょ? 私は、伊万里とお泊りしちゃうのも、良いと思うんだー(ぇー・笑)。


何だかんだと主役だったこーすけ君。 彼は本当にいい「お兄ちゃん」なんだな、って、兄のいない私はちょっと羨ましいよ。 亮子ちゃんが特別なだけで、雨苗のことも結局は見捨てられない。 いつだって貧乏くじを引くタイプで、いつだってすぐに諦めたようなことを言って、自分の命を粗末にするけれども、でも本当は誰よりも「誰かのため」を願って自分自身や相手と戦うカッコイイ奴なんだって、はっきり分かりました。 本編ラストでも、理緒っちやアイズくんが焦る中で、彼だけはちゃんと「自分」を信じてた。 「歩」を信じてた。 焦らずに未来を信じる強さがあった。
変な誉め言葉になっちゃうけど、昔から「バカにつける薬はない!」というくらいだから、こーすけにつける薬もないのかもしれない(笑)。 だって、彼の傷や心の挫折を治すのは薬じゃなくて、「亮子ちゃんのためになる自分になる」っていう、自分の意志なんだもん。 まだ認めないだろうけどね、将来、頑張って告げてあげてね(笑)。


5冊も続くと、最初はウザキャラかと思った伊万里が、妙に可愛く思えるから不思議です(笑)。 いやこの子可愛いでしょ!? いろいろ間違えっぱなしな伊万里だけど、本当に間違えてはいけない時には、絶対的に正しい子でした。 雨苗が思い出す「雪音ちゃん」が想像以上に伊万里に似てたので、「あぁ雨苗は伊万里を見るたびに辛くて、でも嬉しかっただろうな」って思いました。 4巻で、「でもいた方が愉快でしょう?」と言ったのがホントの本気で本音だったんだなって、今更ながら実感しました。 雨苗にとって、「雪音ちゃんはいつも正しい」というなら、彼女にとっての伊万里も、正しくって憧れる存在なんだろうな。
あ、そうそう。 一度「美少女占い師」に魂を売った後は、こーすけ君にもちゃんと「美少女占い師」って言ってた伊万里が、もの凄く愛しいです(笑)。 律儀(笑)。


…最後に。
このシリーズは私のマンガ人生でも特殊な位置にある作品で。 多分これからもずっと、納得したりやっぱり納得できなかったり、幸せだったり泣いたりしながら読んでいくお話だと思います。 私はやっぱり、「美少女占い師」だったり「結崎ひよの」だったりする「彼女」が大好きだし、「歩」を見ればもみあげを引っ張りたくなると思う(笑)。 あとがきで、ちび歩を「まぁカワイイ」と感嘆(笑)する「彼女」とのツーショットで、泣きそうになりました。 こーすけも理緒も亮子も、同じ。 ずっとずっと愛してます!! 以上!!



●関連記事
 ⇒『スパイラル・アライヴ・4』 
 ⇒『スパイラル・アライヴ・3』 
 ⇒『スパイラル・アライヴ・2』 …1巻発売は相当前のため、感想はなし

 ⇒『スパイラル~推理の絆~・15(完結)』


<関連サイト様>
オンライン書店【ビーケーワン】 ・・・『スパイラル・アライヴ・5』をbk1でチェック!!


・画集が超キレイです!!              ・小説版も全部読んだ(笑)。
    


   


関連記事


『スパイラル・アライヴ・4』の感想

スパイラル・アライヴ 4 (ガンガンコミックス)


『スパイラル・アライヴ・4』


水野英多・画/城平京・作
スクウェアエニックス ガンガンコミックス/2008.3.22/?390




『今 この時 体が動く間は 自分の好きな相手を死なせない
 それ以上に 正しいことはあるのかい?』

<ご紹介>
『月刊少年ガンガン』誌上で連載中の作品で、完結した『スパイラル~推理の絆』のアナザストーリー。 遂に「彼女」も登場ですw 表紙で理緒が後ろ手に何を隠し持っているかは、カバーを外すと判明します(笑)。 危な!!

失われた「ミカナギファイル」は雨苗の頭脳に記憶されていた。 雨苗の狙いは、それを切り札に9年前に起きた事件の復讐を果たすこと。 だが関口伊万里の存在が、周到に用意された彼女の計画を徐々に狂わせる。 9年前の真相を知るシェフィールド博士も痺れを切らせるなか、鳴海清隆は一人微笑む。 全ては彼の計画通りなのか…。
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・2』の感想
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・3』の感想
    →関連記事 『スパイラル~推理の絆~・15』の感想


<感想>
何ていうかもぅ…やっとここまで来たか!!という感じです。 「ここまで」というのは雨苗の事件のことではなく、私にとってはやはり「彼女」の登場のこと!! 待ち望んでました~!!(感涙っ) 相変わらずの胡散臭さとか人をくった言い回しとかが、堪らなく魅力的です(笑。褒め言葉?)。 5巻予告を見るとまだ出番がありそうなので!!期待してよーっとw んー?「彼」は出ないのでしょうか。


そんなこんなで、さて本編。 とりあえず雨苗の正体が、3巻の感想で私が予想したとおりだったのでホッとしました。 一応まだ正解として語られてはいないけれど、4巻ラストを見る限り合ってますよね(って、ここで違ったらどうする!?)。 で、大事なのは、耐え切れなくなった雨苗が自分の正体を告白する相手がやっぱり伊万里だったっていうこと、かな。 あと、香介くんのアホっぷりも彼女を追い詰める要因となったっていうこと。 これは大きいですよね。 

この2人は、当初から清隆が「おバカででないと開けられない扉がある」「(事件を解決できるのは)恋を知る者だけだ」と言い続けている、いわば事件を導くための確定要因。 これはどういう意味なのかな~と量りかねて来たわけだけど、こんなに有効に作用するなんて!!


雪音を想い出させる(らしい)伊万里の存在が、雨苗を自然と癒し逆に追い詰めることにもなって。 亮子ちゃんを巻き込むくらいなら自分が死ぬという香介のおバカなまでの想いが、過去に「そう」出来なかった自分への無力感を引き出すんですね。 そうして雨苗自身に隙が出来るのを、清隆は待ってたんだ。 くぅぅ、何て嫌な奴っ!!(笑) 最初からそー言ってくれれば良いのに!! 

今回清隆が、「つまらないなぁ。全部私の思うままですよ」とか言っっちゃってるけど…笑ってるけど…あれって優越感とかじゃない気がしてなりません。 あれは、自嘲、だよね。 基本的に『スパイラル』シリーズは登場人物全員が、何か抜け出したくても抜け出せない魔の連鎖にハマってもがくお話だけど、やっぱり一番抜け出せないでいるのは清隆なんだなーと思いました。 それだけに『推理の絆』ラストで歩が見せてくれた決意の大きさを、今更ながらに想ったり。 うん、やっぱ好きです、このお話w


9年前の事件はシャーロットに「スイッチ」が入った為に起きた惨劇だとミスリードされてたけど、どうやらそれは事件の真実ではないそうな。 5巻(次巻)で完結とのことなので、あとは9年前の事件の謎に一直線って感じなのかな? 気になっているのは、3巻で登場した清隆のCD、あの曲のタイトル。 ちょっと意味深だけど、どういう意図であのタイトルだったのかなぁ?とか。 それって清隆の本質に迫りそうな感じだけど…気のせいかも(笑)。 

あと、今回お気に入りだったのは…「独占欲が強いのね」と指摘された時の亮子ちゃんのむくれた顔と、19話で理緒っちと清隆が電話するシーンに起きるドタバタなところ。 前者は可愛く、後者はめっちゃ笑わせてもらいましたw あとは…表紙の理緒っち、小さ過ぎます!!(笑)


<まとめ>
清隆さんの着ぐるみは、絶対「彼」作だと私も思いました!!(笑) 何だかんだであと1巻っ!! 続きも楽しみ!! 


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『土星のわっか』
●TB送信先サイト・・・『或る書店員の戯言@年中無休モード』
オンライン書店ビーケーワン

    →bk1で『スパイラル・アライヴ・4』を見る



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『スパイラル・アライヴ・3』の感想

200709221b.jpg

『スパイラル・アライヴ・3』 城平京(原作)・水野英多(作画)
スクウェア・エニックス ガンガンコミックス/2007.10.22/?390




『 問題ない いずれ どうとでもなる―――……』




<ご紹介>
『月刊少年ガンガン』誌上で連載中の作品で、完結した『スパイラル~推理の絆』のアナザストーリー。 亮子ちゃんと沢村が交錯する表紙を外すと、何故亮子ちゃんが走っているのか判明します(笑)。

「ブレードチルドレン」失踪の謎に迫る、失われた「ミカナギファイル」。 雨苗の起こした殺人事件は、彼女がそのファイルを保持していると周囲に知らしめる事件だという。 だとしたら、そのフィルはどこに在るのか。 雨苗から預かったCDの解読に執着する沢村の様子を訝しんだ亮子は、その理由を彼に尋ねる。 「殺人犯の人質にされたことがある」 …その時、沢村が見た鳴海清隆の奇跡とは? そして現れた雨苗の真意とは?
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・2』の感想
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・4』の感想
    →関連記事 『スパイラル 推理の絆・15』の感想


<感想>
『アライヴ』最大の謎が、オオアリクイにあったなんて…!!(笑。叙述トリックかもw)。 いずれにしろ、普段以上に香介がおバカ扱いされ、普段以上に可愛がられてたなお話だった気がします。 え、本質と違う? 良いじゃないですか、そう思ったんだもん(笑)。 


そもそも清隆は最初から香介を巻き込み、伊万里にしか出来ないって言ってる。 それって清隆さんのことだから、信頼してるとかそういうことより、「彼等なら出来るって知ってる」訳ですよね。 「そういう者でないと開けない扉もある」と。 「恋を知る者だけだ」という清隆のセリフが2巻にありましたね。 どちらも、つまりおバカさも恋も、理緒が言う「こーすけ君の本領」に繋がると思うんだけどな。 それが本領ってどーなのさって気もするけど(笑)。 そういう意味では、沢村の鳴海清隆に近づくやり方っていうのは、亮子が危惧している通り、何も生みださないどころか、破滅するかもしれないですね。


2巻の終わりで雨苗が言っているように、彼女が起こした事件は、まだ最悪の形ではない。 つまり、ファイルを巡る本当に凄惨な事態は、これからなんですよね。 3巻ではあまり事件そのものは描かれなかったけど(アリクイばっかりだった・笑)、 どうやら問題はブレードチルドレンを凶悪化させる「スイッチ」が何なのかにありそうな気が・・・。 他人の手で簡単にスイッチを入れられるのだとしたら。 ミカナギファイルって、行方不明のブレチルの情報だという話だけど、その「スイッチ」の入れ方にまで言及されているのだとしたら・・・。 なぁんて考えてました。 だいたい、清隆さんの話は全部信用できませんからね、想像するのはむしろ護身術です(笑)。 


でもそんな事より……そもそも、9年前に雨苗の両親を殺害したのは、ホントにシャーロットなの? 彼女を守るように死んでいた父が、ホントに彼女の首の骨を折れるの? 何となく、『スパイラル~推理の絆』で理緒がぬいぐるみと一緒に自爆したことを思い出します。 それから、雨苗が残したCDのメッセージ。 「私」が記憶してるって……「私」って、誰よ? 自分が雨苗ならそう書くよね。 自分を雨苗だと書けないのだとしたら…。 妹だの兄だの言ってる香介と亮子の関係を自分のことのように痛ましそうな顔をするのは何故?


と考えてますと、どーも「雨苗」さんの存在がアヤシイですよねぇ…。 1巻の頃、沢村に「私が将来人殺しになったら…」と言っているんだから、雨苗=シャーロット、もありえると思うんだけど…。
まぁいろいろ考える要素の多いお話で、読んでいてとても面白いです。 妄想してるけど、結局は作品の手のひらの中を泳いでいるだけなので、まぁ気持ちよく流されながら楽しみたいと思いますw


<まとめ>
そうそう、『アライヴ』は全5巻の予定だそうです。 そーなんだ…っていうか、「彼」と「彼女」はいつ出てくるのかしら?? 


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・11/4『土星のわっか』
●TB送信先サイト・・・『或る書店員の戯言』
●この本を買う・・・ 『bk1』 / 『Amazon』
●出版社・・・『スクウェア エニックス マガジン&ブック』


スパイラル・アライヴ 1 (1) (ガンガンコミックス)  スパイラル・アライヴ 2 (2) (ガンガンコミックス)  スパイラル―推理の絆 (15)



 
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『スパイラル・アライヴ・2』の感想

スパイラル・アライヴ 2
城平 京 作 / 水野 英多 画
スクウェア・エニックス (2007.2)
通常2-3日以内に発送します。

→amazonで見る『スパイラル・アライヴ・2』
城平京・水野英多/スクウェアエニックス ガンガンコミックス/2007.3.22



<ご紹介>
『スパイラル~推理の絆』のサイドストーリーとして2002年に発売された1巻から、5年ぶりの再開。 表紙は、1巻でメインだった伊万里と『絆』からお馴染みの香介でした。 つまり、『アライヴ』には『絆』メンバーも登場するよ!!ってことです。 時間軸としては『絆』より前のお話だけど、『絆』を知らなくても別に楽しめます。
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・3』の感想
    →関連記事 『スパイラル・アライヴ・4』の感想
    →関連記事『スパイラル~推理の絆・15(完)』の感想

伊万里は沢村に一目惚れしてしまった!! だが「鳴海清隆を目指す」との言葉を残して沢村は退学。 しかも、美人の雨苗が沢村とお付き合い中と知った伊万里は激怒するが、雨苗が沢村に渡したものと同じオルゴールが何故か殺人現場に置かれていて…。
1ヵ月後。 事件は6人の犠牲者を出したが、雨苗が逮捕され収束する。 だが「警視庁の名探偵」鳴海清隆は香介を呼び寄せ、事件の始末を依頼する。 犠牲者も雨苗も、「ブレードチルドレン」と呼ばれる呪われた子供だったからだが、そもそも清隆はこの事件について何か知っているようで…?



<感想>
もの凄く、表紙が好きです。 アクティヴに交錯する二人の絵は、5年近い日々を経て再開するにはぴったりではないでしょうか。 っていうかホント、絵が可愛くて好きです!!(告白か) そして、表紙を外すと別イラスト有り。 何ていうか、香介はこの手のヘタレっぷりが似合いすぎて可哀想です(笑)。

1巻発売から5年、その間に『スパイラル~推理の絆』本編は終了し、「ブレードチルドレンとは何ぞや!?」という最大の謎は解けてしまったわけです。 当然ここで、当初とは見せ方を変えなければならなくなり、見事『絆』メンバー復活!!となったんだと思うけど、一つの流れを別サイドから見せているわりには、冗長にならず上手に展開したと思います。 実は1巻から事件自体はほとんど変化していないんだけどね。 むしろ『絆』ファンなら、ちょっと幼い香介や亮子(理緒は変わらないんだ…)を見れて嬉しいくらいなのではないかと。

香介と亮子ちゃんって、どうなんでしょうね。 少なくとも『絆』の時点で二人の関係に何の形も出来ていないことは確定した未来。 香介に対し、こんな昔から進展させてないのかとちょっと驚きたかったけど、妙に納得しちゃったりして(笑)。 『絆』で歩に陰湿な罠(ハチとか)を仕掛けてる場合じゃなかったのでは…。 このカップリングは個人的に大好きなんで、是非頑張って欲しいんだけども!!

そして何と言っても清隆兄さんの厭らしさ大爆発な2巻でした。 あぁ、この人のいろいろ屈折した愛情はホント大変ですよ。 「この事件を解決できるのは、恋を知るものだけだよ」とか言っちゃってます。 「だからきみらに始末を頼んでるんだ」とか言っちゃってます。 はっきり言って、オカシイよ!!(笑) でも全知全能の名探偵(にしてはダークサイドだけど)なんで、企むことによって何かに落とし前を付けようとしているはずなんだけど…。 どうなることやら。

『絆』の時から、香介たちは清隆兄さんと知り合いなのを仄めかしてたけど、どうやら『アライヴ』以前から面識があることが判明。 そして多分、『絆』で大前提だった彼らの清隆への信仰に似た感情が、この『アライヴ』で形作られたのではないか?と推測できます。 ということはかなり根幹的な事件になるはずなので、事件の今後の展開はとても楽しみです。


<まとめ>
どうやら歩やひよのちゃんも今後登場するみたいなので、『絆』ファンは必見でしょう!!
個人的には★★★★★五つ星。

 
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『スパイラル~推理の絆~・15』の感想

『スパイラル~推理の絆~・15(完結)』 img20060205.jpg
 城平 京・作
 水野英多・画
 スクウェア・エニックス ガンガンコミックス 2006.2.22 ?429


<ご紹介>
月刊コミックガンガン誌上で6年半連載されてて、2005年にめでたく完結。
全15巻+原作者による小説4冊、アナザストーリー『スパイラル・アライヴ』が1冊発行済み。
う~ん、惜しい作品をなくした(笑)。

原作者はプロのミステリ作家として著書も出ている城平京。
何がどーしてマンガの原作を担当することになったのかは不明ながらも、コレが大ハマリ!!
一方の水野英多は当時まだ新人さんだったはずで、 『アクトレイザー』でも書いたけれど
新人さんに原作付き作品を担当させることでヒットを生むエニックスマジックは、本当にお見事。

ストーリーは、タイトルからそこはかとなく漂ってくる通り、推理もの。

鳴海歩はどーにも無気力な高校生。 天才と謳われた兄の陰で生きてきたが、その兄は「ブレードチルドレンの謎を追う」という言葉を残して失踪してしまった。 ある日学園の屋上から生徒が転落、歩はその容疑者扱いされてしまう。 面倒がりつつも、何故か付きまとう(学園長さえ恐れるという噂の)情報通・結崎ひよのと刑事の義姉・まどかの助力を得て犯人を探し出した。 だがその事件には「ブレードチルドレン」が関わっているらしい。 連続して起こる事件の裏に兄の存在が見え隠れする・・・。 ブレードチルドレンとは何なのか、兄は無事なのか、そして歩はこれからどうなっていくのか―――。


という感じで始まったのだけど、最終的には歩の成長記録。
例えば「金田一」などとは全くの別物で、描かれるのは思考における論理性。
仕掛けてくる相手の思考をいかに読み、先を行くか。 知恵と勇気は幸福をもたらすのか。
なかなかにカッコいいテーマではあるのです。

途中から、「ん?これはもしかしてファンタジーなのか!?」という設定も出てきて焦ったけれど、
そもそも当作品の世界観は、一般的なミステリ作品よりも基本はファンタジーだと思い直した。
例えばコナンや金田一が毎回毎回殺人事件に遭遇するのはやっぱり有り得ないけど、
普通の恋愛や学園生活の枠を外すことはない。
けれど『スパイラル』は、「兄に全てを奪われてきた」という鳴海兄弟の設定も、
「肋骨が一本無い」ブレードチルドレンの存在も、そして登場人物のアイデンティティさえもが、
作られた状況の中で繰り広げられているファンタジーだ。
読み手はいつの間にかその空間に招待されてしまっているので、たまに学園生活が出てくると、
正直に「うわ、嘘っぽい!!」と感じてしまう。
そして「嘘っぽい」といのは、歩もその通りと感じている「正しい」感覚なのだ。
この作品にはきちんと狙いを持って作られた世界観があり、その中で推理し結論を導き、
辛い未来に希望を見出し進んでいく歩の姿を描く、ファンタジーであり青春ストーリーであり、
そしてやっぱりミステリなのだ。

何たる贅沢!!

そんなファンタジーな世界観の中で、この最終巻で向かえた歩と「彼女」の別離というのは、
最大級の現実感でした。
彼女がそういう存在だというトリック?には随分前に気づいてましたが、
こういう形になるとは想像もしなかった。
私は根が少女マンガ読みなので、ヒーローとヒロインにはやっぱりちょっとだけ、
何となく「そういう二人なんだ」っていう明るい未来を想像させるシーンがあると嬉しい。
でも、そんな期待は今回は完全に外されました。良い意味で。
巻末で城平氏が「二人を対等な存在にしたかった」と書いている通り、
確かにあのままの二人では、対等ではなかったと私も思う。
こんなにもファンタジーな世界観の中で、二人を対等な存在にしたいというのは、
もっとも純粋で現実的な願いのように受け取れました。

こういう風にすることで二人が対等な存在として向き合えるのならば。
ブレードチルドレン達の唯一の存在である歩にも、「唯一」対等な立場の者がいるのならば。
やっぱり未来は明るくて希望があるのだ、と、更に強く思える気がする。
歩は、まどかとずっと一緒にいても、その思いが叶うことはなかった。
ならば、その逆だってあっておかしくない。
人の心の距離は、肉体の距離とは全然違うのだから。

さて。
時に暗くなりがちな(主に主人公の責任/笑)ストーリーを支えるのが、水野さんの絵の力。
硬派な展開と可愛い絵柄・・・このギャップが、唯一のピースであるかのようにぴったりと
ハマったことが、この作品を最高に導いたのだと思う。
ただ、「楽しんで描いてる感」は初期のほうがあったように思えるけれど。
お疲れ様、そして『スパイラル・アライヴ』も待ってますので宜しく(笑)。


<こんな方にオススメ>
・推理もの、にちょっとでも興味ある人には俄然オススメ。少なくても5巻までは絶対面白い(笑)。
何故5巻?と思った方は手にとって見てくだされば、何となく分かって貰える気が・・・。
個人的には★★★★★!!


『スパイラル・アライヴ』 『小説スパイラル』もあったり。
img20060205_1.jpg

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