『エンバーミング・1』の感想

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『エンバーミング 
-THE ANOTHER TALE OF FRANKENSTEIN-・1』

和月伸宏
集英社ジャンプ・コミックス/2008.9.9/¥438









『 ヒューリー。 君にとって復讐は 行為じゃなくて 感情 なんだね 』



<ご紹介>
集英社『ジャンプSQ』に連載中(ですよね)の作品。 第1話~5話と合間に『エンバーミング博物誌』などを収録した、隅から隅まで余白のない作品でした(笑)。

「雷鳴と吹雪の深い夜――両親をツギハギの身体を持つ男に殺されたヒューリーは、復讐を決意。 5年後、殺人者を探しあてるが、その男は人間を超えた存在だった!19世紀末の欧州で、闇に隠された物語が始まる!!」(コミック裏より)


<感想>
久々に読んだ和月作品。 『るろうに剣心』の終盤あたりから読んでなかったので、ちょっと嬉しい再会でした。
とはいえ、久々にコテコテの少年マンガだったので、正直読みづらい部分もあり。 戦闘シーンとかベタの使い方とかが、ちょっと見慣れないくて疲れました。 それは仕方ないんですけどね。  


さて、本編。 人造人間を巡る復讐の物語、でした。 死体に高圧の電流を流すことで造りだされる「人造人間」。 人造人間に自分の家族を殺され、復讐を誓ったものの、逆に忌むべき人造人間になった大男・ヒューリー。 そんなヒューリーの親友でありながら、人造人間に改造されたことでヒューリーへの愛憎を深めていく優男・レイス。 人造人間への憎悪のためにヒューリーを人造人間として造った医師・ピーベリー。 人であった頃の肉体を持ちながら、もはや人ではない人造人間たちが、その矛盾を抱えながら生きていく物語、でした。


『復讐はオレのものだ』 作中でヒューリーの決め台詞として使われるこの言葉が抱える矛盾っていうのが、そのままヒューリーの人となりなんだな、と思いながら読んでました。 一見他人を寄せ付けないような粗野な大男が、実は人から慕われる不器用な優しさを持つ。 その優しさは他人のために使われすぎて、だから激昂する。 彼の怒りが発動する条件は、基本全て人のためなんですよね。
復讐も同じ。 殺された親の痛み、エーデルを失った悔しさ。 レイスが言うように、誰かの為の「感情」が彼の「復讐」の源であるのに、ヒューリーはその「復讐」は「自分のもの」だという。 その矛盾が、ヒューリーの強さの証だという部分は、とても「人間」らしくてほっとします。 でも同時に、改造後のレイスを見ていると怖くもなってくる。 ヒューリーからもその「人間らしさ」が失われてしまうんじゃないかって。 ただ人造人間を殺すことだけがヒューリーを強くするのなら、それはやっぱり違うんじゃないかって。 彼が矛盾をロストしていくのか、強めていくのか。 ヒューリーの今後に一番大事なのはその辺りなのかなぁって思います。


ヒューリーが不特定多数の遺恨を自分のものにしているのとは違い、レイスはひたすら「自分とヒューリー」しか見てない。 その狂気の在り方が、ヒューリーの矛盾と対照的でした。 単なる幼い執着心が狂気に変容していく様子は、人のためを自分のために変換して復讐にはしるヒューリーよりもずっと「自分だけの物語」になっていて、私には分かりやすかったです。 愛憎の果てにレイスが得る「何か」を見たいなと思わせてくれる。 今のままではレイスは、ヒューリーが全滅させたいと望む人造人間のうちの一人にしかすぎず、レイスが「期待」するような「何か」は得られそうもなくて。 彼が欲しいものが、ヒューリーから齎されるには復讐以外の関係を築かないといけないと思うので、どういうドラマが待っているのかなぁと思わせてくれます。


今後新キャラが加わってどう展開していくのかは分からないけど、明るくなることだけはなさそうなので、ちょっと寂しいかな。 エーデルはこのまま安らかに眠らせてもらえるのかなぁ…嫌な予感があたりませんよーに。



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関連記事


『NGライフ・6』の感想

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『NGライフ・6』
草凪みずほ
白泉社花とゆめコミックス/2008.9.25/¥390





『迷ってもいい でも本当に大切なものは
 決して手放しちゃ ダメだ』




<ご紹介>
白泉社『花とゆめ』掲載の作品。 前世の記憶と愛情が、敬大の現世を惑わせる!? ハイテンションなパニックラブコメです。 6巻はscene30~35を収録。 表紙は朱奈ちゃん(アグライヤ様)×深影さん(ディロス)。 綺麗ですw
美依と遊園地へデートお出かけすることになった敬大。 以前は平気だった「二人きり」という状況が、何故か落ち着かなくてぎこちなくなるばかり。 しかも、娘離れできない美依父もストーキングしてきて、ますます大混乱!! でも、美依を「大事」なことは変わらなくて…。 一方、前世の記憶を失った朱奈を、どうしても追い詰めてしまう深影。 朱奈も、「朱奈」を見てくれない深影をのことを、どうしても忘れられなくて…!!


<感想>
良かった…何かいろいろ良かったです。 6巻には、なかなか進展しない敬大と美依ちゃんのお話2編と、朱奈×深影のお話3編が収録されてるんだけど、どちらにも泣かされましたよ。 もう、愛しいっ!!

表紙にもなった朱奈さんと深影さんだけど、その表紙がまたものすっっごく綺麗で、ものすっっっごく、大好きっ!! 夜の扉をたたく、夕暮れ時の空の色。 細い三日月。 そんな中で寄りそう二人…。 関係が変わる直前の二人の雰囲気が、何とも言えず雰囲気たっぷりで、ホントどきどきする。 どことなく儚げに見えるのは、意外と刹那的な二人の様子にあってるし、朱奈ちゃんを大事そうに包む深影の左手も良いなぁって。 触れ方が、大切だって言ってるんだもん。 まぁ、右手は明らかに朱奈ちゃんの肩ひも狙ってるっぽいんですけどね(笑)。 そんな雰囲気も良いですよね!!(笑)。


さて、本編。
まずは敬大と美依ちゃんのデート話がまた可愛くて良かったw 美依ちゃんと「二人で」過ごすことに感じる戸惑いに対して、敬大はどんどん「言い訳」が増えてますね。 そんなに建て前を並べないといけないくらいドキドキしてるくせに!!(笑) でも、彼の自制心が大きければ大きいほど、ロレイウスへの友情の大きさを感じるのは確かなので、余計悲しい…。 あとは、ディロスの裏切りがロレイウスの死を招いたということへも、敬大は(というかシリクスが)自分のせいだとか考えてそう。
でもきっとロレイウスは、敬大と美依ちゃんが付き合っても、喜んでくれると思うよ? 「誰か」のことを自分のことのように喜んでくれるのがロレイウスなんでしょう? 早く敬大がそのことを思い出してくれれば良いのにな。 そんな風に思いました。 まぁ、『死ぬほど大事』な段階で、相当ラブラブだからっ!!(笑) 頑張ってねw

あとはもう、美依ちゃんが可愛すぎですーーーーーっ!!(笑)


後半の朱奈ちゃんのお話は一転して切なかった…(泣)。 この二人の関係はきっと、アグライヤ様の「おまえといると私は私になれる気がする」っていう台詞が全てなんだと思う。 ディロスといることで、アグライヤはアグライヤになれた。 ディロスの裏切りも愛も、アグライヤの想いも、全部彼女達のもの。 だからきっと、深影じゃダメなんだよ。 深影さんとポンペイのことを赦し合って、過去の清算が出来た時に、アグライヤの旅は終わったんじゃないかな…? きっと、記憶を「失った」んじゃなくて、「帰った」んだと思う。 今度は朱奈が、深影といることで「朱奈」になるために。 だから『さよなら』なのかなぁって。 …いずれにしろ、お幸せにw


それにしても!! 公園でのキスシーンはめちゃくちゃ綺麗で震えました…!! 妙に色っぽいw(笑)。 この作品はいつも絵は綺麗だし背景もきちんと入っているしで、いろんな面で大好きなんだけど、今回は特にお気に入りシーンが多いですw 川原で祐真が『どこへでも行ける』っていう笑顔全開の場面も。 幼い朱奈と会って『この日の為に生まれた』っていう場面でも。 「空」がとても印象的に描かれてて良いなぁって。 何ていうか、「空」は、1900年前も今も同じだから。 繋がってるから。 所変わって人は変わっても、変わらないものは確かにある。 そんな説得力も伝わってきて、良かったと思いますw 
もちろん、単純にもうちび朱奈とちび麗奈は超可愛いっ!!(笑。またか)。 祐真がセレナであったことを笑顔で実感してくれたのも嬉しい。 いろいろ幸せでしたw


人間関係に動きと深みが出てきて、ますます面白くなって来ましたw 予告を見ると7巻は番外編色が強そうだけど、それはそれで楽しみだ!!

⇒前巻 『NGライフ・5』の感想


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関連記事


アニメ 『夏目友人帳』の感想/第十二話 『五日印』

夏目友人帳 2
アニプレックス
発売日:2008-11-26

大森貴弘(監督)・金巻兼一(シリーズ構成)
神谷浩史・井上和彦・小林沙苗




●第十二話 『五日印』
帰宅途中に迷い込んだ森で、妖怪を喰らう邪鬼を見てしまった夏目は、その邪鬼に命を狙われる呪いをかけられてしまう。 「五日印」というその呪いは、痣となって夏目の腕に刻まれる。 何とか逃げたものの、痣に触れたニャンコ先生まで妖力が不安定に。 次第に迫り来る邪鬼の影。 5日間、その影から逃げ切れば夏目の命は助かるというのだが、痣から生気を吸い取られる夏目は、どんどん衰弱していって…。



『何言ってんだよ。 塔子さんに頼んでみろよ、きっと喜ぶぞぉ』 (西村)
『自分を大切に出来ない奴は、大キライだよ…?』 (ヒノエ)
『もしものことがあったら、どうするのっ!? もう私、心配で心配で、一睡も出来なかったんだから!!』 (塔子)



優しくしてもらって嬉しかったから、自分も誰かに優しくしたくて、でも、どうしたら良いのか分からなくて……一歩距離をとって、遠慮するばかり。 今回はそんな夏目を、いろんな人が叱ってくれたのが、すごく素敵だなぁと思いました。 第7話を見たときに感じた、子狐の『良かった、夏目は一人じゃなかった』って台詞、そのまま夏目にプレゼントなって気持ちを思い出したので。 夏目は一人じゃないって皆が知ってること、夏目だけ気づいてないなんて、そんなの皆の方が寂しい。 皆に、酷い。 一人じゃないってことは、夏目が誰かを大切に想うように、皆にも夏目は大事な存在なんだってこと。 一方通行じゃない、そんな当たり前の幸せを、いろんな人から叱ることで教えてもらえて、良かったね、夏目。


三篠の策略で、名の持ち主としての器を測るための罠にかけられる、という展開は、今までの『夏目』の中でもわりとディープなものだった気がする。 最終的には命を吸われてしまう「五日印」の設定も含めて、今までとは少し違う「妖怪の恐ろしさ」の部分が描かれていて、ドキドキしました。 本当の悪意。 多分、分かり合うとか合わないとかは全然関係なく、ただ悪意があるっていう存在は、どうしてもあるんだろうな。 

その「影」を追い払った、夏目の「式」。 小鳥さんだったけど、あれってまるで、「夏目そのもの」って感じの式でした。 何ていうか、小さくて頼りない、まだ小鳥みたいな存在だけど、でも誰よりも眩しくて強い光を秘めてるの。 で、誰かを守るために、もっと強く光る力を出せるんだよ。 ほら、夏目みたい。  あの式を呼び出したことが何だかすごく彼らしくて、見てて思わずじーんとしてしまいました。 あの式が、夏目に応えてくれたことが、嬉しいです。 何か惹かれあうものがあるのかな…守ってくれて、ありがとう式さんw


もの凄く気になったのが、ニャンコ先生が言ってた、レイコさんの『友人帳』の使い方。 「レイコが自慢気に話しておった」 ここ。 何ていうか、力ずくで集めた妖怪の名簿を、『「友人」帳』と呼んだこととか、今回の「自慢気」とか。 彼女がこの名簿を、とても誇らしく思っていたことが伝わってくる。 それなのに実際は、名を預けた妖怪たちの名を、ほとんど呼んでいない。 何でかな。 勝手な想像だけど、レイコさんは妖怪への一方的なつながりを「絆」だと思ってたんじゃないかなぁ。 相互理解が出来るなんて、思ってなかったのかなぁ、という気がちょっとだけします。 レイコさんが自分の妖怪への執着に気づいてないのだとしたら、もしかしたら彼女は夏目よりずっと寂しい人だったのかもしれない。 何となく、そんな事を思いました。  


何ていうか、夏目はきっと、レイコさんから『友人帳』を引き継いだことで、たくさんの苦労を背負ったけど、それ以上に価値のあるものを貰ったんですよね。 多分、『友人帳』を手にしていなかったら、三篠の策略に嵌る事もなかったけれど、その目に適うまでに成長することもなかった。 妖怪を、ただ嫌いで終わってた。 『寂しさを妖怪で埋め合わせる』ことも、きっとなかった。 『友人帳』との経験が、「今」の、ふわふわと矛盾してて、誰かと触れ合いたくて寂しくて、でもどこまでも優しいっていう「夏目」を作ってくれた。 三篠が『面白い』と評したのは、きっとそんな夏目のところ、なんだろうな。 複雑な優しさを持つ彼の光が損なわれないように、これからも面倒見てやってください、三篠さん(笑)。


それにしてもっ!!
小さいニャンコ先生、超可愛かったなーっ!!(笑) 肩とかに乗っけて遊びたいです。 構いたい!! イカリングを3分の1食べただけで満足してたのも考慮すると、私の個人的趣味としても、ニャンコ先生的エンゲル係数としても、小さいままの方が良いような気がします(笑)。 あの膨れたメタボ腹に、愛しさを覚えましたw(オカシイよ)。





<関連記事>
●アニメ感想
 ・次回 ⇒第十三話 『秋の夜宴』 9/30予定
 ・前回 ⇒第十一話 『ニャンコ徒然帳』 まだ見てません(笑)。
 ・その前 ⇒第七話 『子狐のぼうし』

●原作感想
 ⇒『夏目友人帳・1』の感想  ⇒『夏目友人帳・2』の感想  
 ⇒『夏目友人帳・3』の感想  ⇒『夏目友人帳・4』の感想
 ⇒『夏目友人帳・5』の感想  ⇒『夏目友人帳・6』の感想 ・・・まもなく(笑)

夏目友人帳 (1) (花とゆめCOMICS (2842)) 夏目友人帳 (2) (花とゆめCOMICS (2969)) 夏目友人帳 3 (3) (花とゆめCOMICS) 夏目友人帳 4 (4) (花とゆめCOMICS) 夏目友人帳 5 (5) (花とゆめCOMICS)





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『らせつの花・5』の感想

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『らせつの花・5』

潮見知佳
白泉社花とゆめコミックス/2008.9.25/¥390








『 な、何考えてるのかな――って思って… 』
『? 何って今なら――お前のことだけど?』
『 !? 』
恐るべき、天然の力(笑)

<ご紹介>
白泉社『別冊花とゆめ』に連載中で、第17~20話を収録。 悪霊祓いの事務所を舞台に、悪魔に「愛」の呪いをかけられた少女・羅雪と、水を操る霊能者・夜行との、ホラーテイストの浄霊ラブコメですw

羅雪が20歳になった時に「想い合う相手」がいなければ、悪霊が「花嫁」として彼女の魂を迎えに来る。 恐ろしい呪いに怯えつつも、羅雪は明るく前向きにお仕事(=浄霊)に勤しむ日々w
19歳の誕生日にその悪魔と再び対峙した羅雪たち。 圧倒的な力の前に慄く羅雪だが、そんな彼女に九竜が告白!! ずっと求めていた「恋」の唐突な出現に戸惑うけれど、彼女はどうしても夜行のことが好き。 でも夜行にはずっと想い続けている「幽霊」がいるのだ…。 そんな時、羅雪たちは300年続く「男児殺し」の呪いをかけられた妊婦と出会う。 羅刹は彼女と子供を守ることが出来るのか!!



<感想>
いやもう、夜行、鈍すぎ!! そして麗しすぎっ!!(笑)
 というのが素直な気持ちです。 そりゃ羅雪ちゃんもいろいろ諦めつかないよねw(しみじみ)。

何ていうか、潮見先生の作品って、もの凄く安心して読める。 絶対面白いうえに、きちんと大きなコマを使った「見せ場」がある。 しかも、絵力がそれをさらに魅力的にみせてくれるから、安心して作品世界に浸ることが出来るんですね。 浄霊のシーンは文句なくカッコ良く綺麗だし(悪霊が成仏する時の美しさったらないです!!)、ラブな部分もめっちゃドキドキする!! コメディな部分は結構ブラックだしね(笑)。 もの凄くメリハリがあって、読んでていつも楽しい。 4巻の感想で、「『らせつの花』という作品がもつ勢いのほとんどは、この潮見先生の絵があって初めて表現しきれる」と書いたけれど、その想いは今も変わっていません。 5巻も、文句なく面白かった!!


さて本編。 うわー、ラブですよ、ラブが動いてますよっ!!(嬉w) 何ていうか、「告白」が「実力行使=キス」な九竜さんと羅雪ちゃんにドキドキしました(笑)。 伝えたい気持ちって、確かになかなか言葉にできない事があって、特にこの二人は相手の鈍感で華麗にスルーされてきた経験があるから(笑)、余計にそうなんでしょうね。 溢れちゃうんだろうな、気持ちが。 手に負えないくらい「恋」と夜行に振り回されて、でもどんどん可愛くなる羅雪ちゃんに、ホントどきどきします。 まぁでも、九竜さんは犯罪だよっ、か弱い乙女の唇を奪うなんて!! と忠告(笑)。 …私は、されてみたいけどね(ぉぃ)。


でやっぱり、老幽霊との出会いで、羅刹が「気持ちをもらえる悦び」を噛みしめるように感じる第17話が、とても好きです。 4巻で夜行への想いを自覚した直後に玉砕して以来、彼女の中で燻ってきた「好き」という気持ちを、老幽霊のおかげで「誕生日を祝う」という積極的なエネルギーへと変換してくれたのが、とても素敵だなって思うから。 夜行の誕生日は、羅雪の誕生日のあと。 今まで、20歳の誕生日を恐ろしいものにしか感じられなかった羅刹が、夜行への想い一つで、恐怖を乗り越えることが出来る。 今はまだ強がりかもしれないけど、その勇気は確かに夜行を変えたよ。 羅雪ちゃんを、少しずつ意識し始めたよ。 そういう「好き」が羅雪に一枚ずつ強さというベールをかけてくれて、いつか本当の強さになってくれれば良いな。 そんな風に感じました。


夜行の中に生まれた変化は、羅雪ちゃんの勇気がくれたもの。 18話の「10倍むかつく」は、夜行の気持ちが「10倍変化」したってことだもん。 だから今度は、夜行に羅雪ちゃんを守るという行為を、自分の意思でして欲しいと願ってました。 だから、20話で「どうすれば(悪霊に)勝てる?」と、負けない気持ちが押し出してくれたことが嬉しかった。 自分が大切だと感じた人が、自分を大切だと感じてくれた人が、どうしようもない摂理によっていなくなってしまう。 その理不尽な悲しさを知っている夜行だからこそ、自分を好きだと言ってくれた羅雪のために頑張って欲しいです。 6巻の彼に期待w


それにしても、相変わらず九竜さんはアヤシイ。 いや、そこが好きなんだけど(笑)、夜行を守る「彼女」のことまで見抜いてるあたりがやっぱり怖い。 何ていうか、悪霊対策に「彼女」を使おうとしてたり、しないよねぇ…? 所長も独自に悪霊対策に動き出し、羅雪にアドバイスをあげたりして、一歩ずつ終焉へと向っている感じ。 次巻も楽しみです!!


各話語り。
第17話・・・ラストシーンも印象的だけど、九竜さんの羅雪を見る目の妖艶さが不思議。 ホント、何を考えているんだろう?
第18話・・・羅雪に消えて欲しくなくて抱き寄せてしまう夜行…ヤバイ、天然スケコマシ(死語)に拍車が…!!(笑) 大好きなシーンですw
第19話・・・所長が必死だからこそ、悪霊の手ごわさが逆に伝わってきます。 頑張らなきゃ!!
第20話・・・倉庫で小競り合いを始める夜行と九竜さんが大好きですw 分かりやすい。


⇒『らせつの花・4』の感想
⇒潮見知佳 感想一覧

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●感想拝読しました・・・
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『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の感想/TURN24 『ダモクレス の 空』

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume05
バンダイビジュアル
発売日:2008-12-19


谷口悟朗(監督)/大河内一楼(脚本)
福山潤/ゆかな/櫻井孝宏/水島大宙


●TURN24 『ダモクレス の 空』
フレイヤが支配する、ダモクレスの空。 その圧倒的な威力に加え、黒の騎士団・星刻の神虎の武力の前に苦戦するルルーシュとスザク。 絶対的なフレイヤを破る機は、ただの一度のみ。 19秒とコンマ04秒、その一瞬に、ルルーシュとスザクの全力が注がれる!! ルルーシュとシュナイゼル、そしてナナリーとの決戦の行方は!?



『皇帝シャルルは<昨日>を求めた。 あなたは<今日>。 だがオレは、<明日>が欲しい!!』 (ルルーシュ)
『<明日>は<今日>より、悪くなるかもしれない』 (シュナイゼル)
『いいや、良くなる。 たとえどれだけ時間がかかろうと、人は、幸せを求め続けるから』 (ルルーシュ)


もの凄く、全てのシーンをドキドキしながら見てました。 見終わった時の掌の汗量が尋常じゃなかった(笑)。 シュナイゼルとの対決シーンは、第1期を観てた人ならピンとくるルルーシュの得意技。 あの時(対マオ線)はタイムラグが出来ちゃったけど今回はほぼノータイムで、ルルーシュの成長も同時に見られるという演出の素晴らしさよ。 確かにラストのナナリーの「あれ」も読んでたけど、でも、もうそういうレベルじゃないんですね。 一つ一つを見逃したくない。 ルルーシュとスザクとC.C.の本気の「生き方」を、私も本気で見たい。 そんな気持ちでいっぱいで、ずっとドキドキしてたんだ。 だからこそ、ルルーシュの「未来に対する肯定」の言葉がもの凄く嬉しかったし、カッコよかった。 今回、この<明日>に向かうための演出が随所にあって、とても良かったです。 明確なのは、ルルーシュが<皇帝>の衣装を一つずつ剥ぎ取っていく演出にも表れてるしねw 


・ルルーシュとC.C. とカレン
『・・・ルルーシュ。 恨んでいないのか? 私のことを。 ギアスを与えたことで、おまえの運命は大きく変わってしまった・・・』 (C.C.)
『らしくないな、魔女のくせに』 (ルルーシュ)
『・・・』 (←だって、という表情。 超可愛いコラ
『C.C.。 おまえがくれたギアスが、おまえがいてくれたから、オレは歩き出すことが出来たんだ。 そこから先のことは、全て、オレの・・・』
『・・・初めてだよ、おまえみたいな男は』 (一歩、踏み出す)
『C.C.・・・』 (一歩、歩み寄る)

このシーンを、ずっと待ってたっ!! もう感涙ですよホント!! 先週のTURN23(⇒感想)で、背中越しに温かさを伝え合った二人が、今回は向かい合って、お互いが大事な「一歩」を踏み出して…!! という「触れ合い」を、ずっと待ってたんですよ!! これは私が『コードギアス』という作品に対して望んだ2大軸の一つ(もちろん、もう一つはスザクとの共闘)なので、生きることに不器用だった二人が踏み出したこの「一歩」の大切さと勇気に、もう感動だったのです!! これは二人の未来への「一歩」だ。 そう思うからこそ・・・


『あなたは私が止めるっ!! さようなら、ルルーシュ!!』 (カレン)

コラーー!! カレンさん!? 何してくれちゃったんですかぁ!!(怒) というのがもう今回の感想の7割近いんですけどっ(大泣!!)。 これは酷い、酷いよカレンさんっ!! 個人的には、ルルーシュとスザクの共闘を邪魔し続けたシュナイゼルと同じくらいの罪です(本気)。 私はカレンさんも大好き。 でも、だからこそ悲しいのですよ、カレンさんのためにも。 C.C.に向って、『戦う理由がない奴は引っ込んでな!!』と言い放ったけれども、自分の「戦う理由」を否定されることを誰よりも拒みつづけてきた彼女が、C.C.にそんな事を言うようじゃ、きっとダメなんだよ。 どうしても、今のカレンさんがスザクに勝てるとは思えない。 これも<明日>への一歩だというのなら…何だかやっぱり悲しいです(泣)。



・19秒とコンマ04秒の、対フレイヤ戦
『スザクっ!!』 (ルルーシュ)
『イエス、ユア マジェスティ!! ぐわぁぁぁぁぁ・・・!!』 (スザク)

ここで、スザクの目がギアスで光る。 こんなにも、ギアスの力が肯定的に描かれたことってあったかな?というくらい、燃えたシーンでしたっ!! これこそ、希望の光でしょ!? ルルーシュがかけた「生きろ」というギアスを、スザクが自分の力に変えて戦う。 人は、<明日>に対してここまで真摯になることが出来るんだ!! ルルーシュとスザクの約束が導く希望が、19秒とコンマ04秒の奇蹟を導いたのなら、それはきっと叶うべき願いなはず。 あの一瞬で、ユフィが望んだ平和の姿と彼らが望む平和の姿に隔たりはない、と伝えてきた演出と含めて、最高のシーンだったと思います。 マジ燃えた。


・ルルーシュとシュナイゼル
『だからこそ、あなたにオレは、<ゼロに仕えよ>という言葉をプレゼントしよう…!!』 (ルルーシュ)

気になったのは、ここで<ゼロに>と言ってること。 ルルーシュは今回、何のためにシュナイゼルにギアスをかけたのかな? 執着というものがなかったシュナイゼルは、恐らくギアスを打ち破ることはもう出来ない。 ある意味、最大のアイデンティティへの攻撃なのかも、と思ったけど、ここが<ゼロ>である意味を考えると…もしかしてこれも、<ゼロレクイエム>への布石なのかな?という予想が出来たり。 これも、第一歩なのかも。



・ゼロとニーナ
『ユフィの仇であるオレに、ゼロに、よく付き合ってくれた・・・』 (ルルーシュ)
『・・・私は、ゼロを赦しはしない。 多分、一生!! でも、それとは別に、私自身の答えを出さなきゃいけないと思ったから・・・ただ、それだけなの』 (ニーナ)
『・・・君は立派だよ・・・』 

ニーナの台詞を聞いて、TURN13(⇒感想)シャーリーの『赦せない事なんて、ないよ。 それはきっと、スザクくんが赦さないだけ。 赦したくないの』という台詞を思い出したのは私だけじゃないはず。 シャーリーは「赦す」ことでルルーシュを守り、ニーナは「赦さない」ことでゼロを認めた。 けれど、二人には「自分の答え」を得たという共通点があるんですよね。 それはユフィにも言えることなので、結果として、ユフィが望んだ平和と、シャーリーの赦しという概念が、ニーナで開花したという演出が素敵でした。
もう一つ、ロイドさんに言われた『科学を棄てて心を守るか、心を壊して科学に殉じるか』というTURN19の台詞に対して、科学者でありながら心を守った彼女の生き方は、本当に立派だと思います。 この一歩は、ホント凄いよ!! 



・今週のセシルさんw
ミッション・アパテアレティア、別名、「アーサーの導きで空気口から脱出し、人質を解放して、ゼロに強制させられたように振舞う」を無事完遂できたようです(笑)。 いや、多分<ゼロレクイエム>後の振る舞いについても指示されてるのかな?という気もしますが。 いずれにしろ、ロイドさん共々の『イエス、ユア マジェスティ!!』が、超カッコよかったですw 何かもう、ロイドさんと幸せになって欲しいなぁ・・・。 ドラマCD第4弾には、彼らのネタが入るみたいなんで、個人的に興味津々(笑)。
 このアホなジャケットがまた…(笑)。

そういえば、絶対生きてると信じてたコーネリア様が生きてらっしゃって、良かったです。 普通に考えて防弾をしていない方がおかしい。 ギルフォードには驚いたけど、うん、もう普通に幸せになってよ。 皆で、そうなろうよ。


次回最終回、心して観たいと思います!!
私としては、C.C.が拘束衣を脱ぐ(過去からの脱却)のと、ルルーシュとの本名イベントが見たいです!!




・次回感想 ⇒TURN25 『Re;』 
・前回感想 ⇒TURN23 『シュナイゼル の 仮面』 
・シリーズ感想一覧 ⇒『コードギアス 反逆のルルーシュR2』感想一覧
・公式サイト ⇒『コードギアス 反逆のルルーシュR2』公式サイト



    



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