森崎 『短気な男子学生と無関心なクラスメイト』の感想(ネット小説)



「 今までありがとう、お兄ちゃん 」


<感想>
『短気な男子学生と無関心なクラスメイト』 は、大好きな小説サイト 『Tiny garden』様 の最新作、でした。 先日めでたく完結されたので、感想を。 

『Tiny garden』 様は、森崎さんが紡いでらっしゃる恋愛・青春小説のサイトです。  『懸想する殿下の溜息』 がイースト・プレス社から書籍としても発売されてます。 森崎さんが表現される丁寧な心理描写がとても好きで、どこか潔い決断を下す登場人物の造形にも憧れるくらいに惹かれてしまいます。 私は・・・自分で言うのもナンですが、とても短絡的で楽観的で主観的なラブコメ脳患者なので(笑)、森崎さんの思慮深くて繊細な感覚が生み出す文章は、発想することさえ難しいものなのです。 だから余計に愛しいというか・・・ときどき、その純粋さを味わいたくて過去作品も読み返したりしてます。 間違いなく、一番好きな小説サイト様なのです。 


『短気な男子学生と無関心なクラスメイト』 は去年の秋頃から連載されていたものです。 お話としては、最初はタイトルの通りでした。 短気だけど学校中の有名人である男子学生・新と、彼の挙動に無関心に見える女子学生・春との物語。 二人の関係が実は…… ということが分かった時に (ネーミングがまた上手いんだよね)、なぜ二人がそんな態度を取らなければならないのかが描かれていきます。 率直に言えば、この物語にドラマチックに仰々しく盛り上がるような部分はありません。  ただ、二人が 「二人」 であることについて、何を感じ何を悩み何を選択していくのかが描かれていくだけです。 悩んでいるはずだけど、むしろ淡々と表現されていくので、春と新がお互いをどう思っているのかは、完全に手探りをしながら読んでいくしかありませんでした。 でも、その手探り感そのものが、私はすごく好きだったのです。 だって、実際に誰かと向き合っていく時って、どう頑張っても手探りで進んでいくしかないのだもの。 だから私も、手探りで春と新を知っていく過程が何とも言えず好きだったのです。 


春と新がお互いに抱いていた感情の答えは、最後の行に書かれていました。 私はずっと、そうなんだろうな、と思っていたので、正解だったことは嬉しかったです。 でも、それが実るものではないことも分かっていたので、切なさも倍増でした。 恋の終わりなんて、理由は様々あれども、誰にでも平等に訪れるものです。 だから、春と新の間に生まれた 「終わり」 も、本当は平等なものなんです。 ・・・ただ、当人たちにとっては、なにものにも代え難い 「特別」 なものだったと思います。 何かを選び取るということは、残酷さを併せ持つ行為でもある。 それでも大事なことに変わりはないから・・・最後の新がどこまでも優しかったことも、その優しさを春が全身で受け止めたことも、 「特別」 さを強く感じさせてくれました。 諦めを受け入れて一歩進むなんて、大人でも難しいことをやってのけた二人が、とても素敵でした。


この物語の良さを支えたのは、間違いなく副題にあると思ってます。 連載前に 「携帯電話を握り締めて眠る夜」 とか 「優しい嘘に呑まれないように」 という魅力的なサブタイトルが先に公開されていたんだけど、それらが言葉としてあまりにも素敵だったものだから、見ただけでドキドキしてしまいました。 極めつけは、最終章にもなった 「『好きだよ』、震えた声で紡いだ」 という副題。 一体何が起きるんだろう、ホントどきどきするー!…という感じで(笑)、春と新がどんな物語を紡ぎどんな答えを出すのかが気になって仕方なくて、半年間リアルタイムで読み続ける原動力にもなってました。 お題サイト 「曖昧」 様からの拝借らしいですが、考えた方も選択した方も、どちらもセンス良いなぁと羨ましい限り。 私もお題に沿って小説を書く・・・なんて恰好良いことが出来る人なら良かったのに!と自分を残念にも思ったものです(笑)。 森崎さん、すてきな物語をありがとうございました。 次回作もお待ちしてますw 




懸想する殿下の溜息 (Regalo)
森崎 緩
イースト・プレス

tinygarden01.gif  曖昧バナー



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NKさんへ

>NKさん

コメントありがとうございますw
ネットで小説を書いてる人は本当にたくさんいらっしゃいますよね。 なので、自分の好みに合うサイトを見つけるのも大変だったりします。
『Tiny garden』様は私にとってハズレ作品のないサイトなので、出会えたことに感謝ですねーw

>ケータイ小説やってみようかな、と時々考えます

イイですねぇ、やってみてくださいな。 私は創作脳が壊滅してるので無理ですが、NKさん応援しますよ! 書いたら教えてくださいね☆

No title

ネットで小説を書いている人が大勢います。うまく行けば出版社からオファーが来るかもしれません。
特に今はケータイ小説が流行っています。人気が出れば本になることもあります。
昔は自費出版ではない限り自分の書いた物語が本になるのは夢のまた夢でした。ネットが普及した今は書籍化も夢ではないのかもしれません。
ケータイ小説やってみようかな、と時々考えます。やっぱりケータイ小説にもあこがれますね。
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