征矢友花 『オズと最後の魔女』の感想

オズと最後の魔女

『オズと最後の魔女』

征矢友花
秋田書店プリンセスコミックス
平成22年11月30日 初版発行/¥400+税




『 おまえは私の使い魔――オズだ! 』


<感想>
白泉社の少女マンガが一番好きですが、その次に好きなのがたぶん秋田書店です。 何ていうか、 「物語度」 が高いんですよね。 悪くいえば地に足が着いていない感じなんですけど(笑)、私は 「マンガ」 にはそういう非現実的な物語要素が大事だと思ってるので、すごく好きです。 そんなこんなで突発的に、秋田書店らしい作品を新規開拓したいなー、と思って手に取ったのがこの作品でした。 勘が当たって良かったですw


お話としては、自称 「最後の魔女」 を名乗るわがまま少女・ドロシーと、女の子大好きなヘタレ従者・オズとの旅物語。 ドロシーは世界で最後の魔女の務めとして正義を成すために旅をしている―― 気でいるんだけど、明確な目的もない旅路に、オズは少々疲れ気味。 定住したい嫁を貰いたいと愚痴る彼に、不甲斐なさを感じるのかはたまたヤキモチからなのか、ドロシーが癇癪を起こしてトラブルに巻き込まれては、オズのある秘密のおかげで助かって・・・というドタバタな流れ。 でも、ちょっとしたやるせなさが後味として残るんですね。 可愛らしいファンタジーと見せかけて、意外とネタがグロかったりするせいでもあるけど、たぶん根本的にドロシーとオズの関係自体が 「ちょっとやるせない」 関係だからだと思います。


ドロシーは故郷でも魔女というだけで疎まれていた存在。 それでも他人のために正義をなすんだというドロシーを、オズは本当はすごく愛しているんですね。 定住したいとボヤくのも、5話で明かされる生い立ちを思えば当然の欲求なんだろうけど、それ以上に旅ばかりでドロシーに友達が出来ないことを心配しているから。 でも、彼女が自分だけを求めてくれることこそがオズの存在意義でもあるのも事実で……。 ドロシーも、オズの口煩さを嫌がりつつも、自分には彼しかいないことを認めてしまっている。 要するにこの二人って、本当の意味ではお互いしか必要としてないんだよね。 オズは魂を開放してくれたドロシーを、ドロシーは孤独から救ってくれたオズを、真っすぐすぎる想いで支えている。 そんな状態で世界を旅しても、結局はお互いしか見えていない二人だから、絆は強まっても世俗との関係は作れないんだろうな。 それは本来決して正しい人間関係ではないけれど、でも何かこの二人の場合は、それで良い気がします。 護符 (タリスマン) が繋ぐ 「かりそめの関係」 だとしても、「魂をかけて」 結ばれた二人には、恋愛以上に甘いものなのかもしれません。 そんな訳で、個人的には裏表紙の、ちょっと恋愛チックな二人のイラストが大好きです! あれで妄想のご飯3杯いける気がする…(笑)。 


難点を挙げれば、ドロシーが何故最後の魔女なのかとか、護符 (タリスマン) って結局何?とか、そういう細かい説明のないまま話が進むんでしまうことと、コマ割がちょっと見づらいこと。 絵柄もコマごとで結構違う。 でもまぁ慣れちゃえば、くるくると表情の変わるドロシーがただただ可愛らしいかったw  征矢さんの別作品とかもちょっと読んでみたいです。





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和泉さんへ

>和泉さん

初めまして! 
コメント、ありがとうございますw

>うれしくて書き込んでしまいました。

喜んでもらえて良かったです(笑)。
初めて読む作家さんの作品なので、いろんな意味でドキドキしながら読んだのです。
読めて楽しかったし、和泉さんからコメントいただけたし、イイコトばかりでした。

>征矢先生の本の中でも、特に個人的に大好きなのが、初期作の「トッペンカムデンへようこそ」(全7巻)です。

うわぁ、気になる・・・。 わがままな王女と無愛想な魔法使いって設定だけで気になる(笑)。
古本屋さんで探してみようと思います。

おすすめ、嬉しかったですw
ありがとうございました!!

はじめまして

いつもりるさんの感想を楽しみにしています。
今回、私がとても好きで(でもマイナーな)征矢友花先生の作品の感想があり、うれしくて書き込んでしまいました。

今回の「オズと最後の魔女」もよかったのですが・・。
征矢先生の本の中でも、特に個人的に大好きなのが、初期作の「トッペンカムデンへようこそ」(全7巻)です。
このお話は、父王の後を継ごうとがんばるちょっぴりわがままな王女さまと、王女を守る無愛想で偏屈な魔法使いの話なのですが、とてもおススメなので、機会がありましたら是非読んでみてください。

私の愛読書です。

個人的な好みを書き込んでしまいすみません。

それでは、これからもがんばってください。

NKさんへ

>NKさん

いつもコメントありがとうございます。

>たぶんこれの元ネタは「オズの魔法使い」ですよね

タイトル的にそうでしょうね。
よく考えると、生きているのに生きていない・でも生きてる、というオズの状態は、かかしに似ているかもしれません。
ただ、アレンジ、というとそこまでではなくて、オズという名と魔女の設定くらいです。 馴染みのある名を借りた、という感じだと思います。

>著作権については私もあまり詳しくはないのですが

それは私も同じです。 というか、感想ブログって著作権ギリギリなところで勝負してるので(笑)、どこまで書いてイイのか悩むときもありますね・・・。

No title

これも読んだことはありませんが本のタイトルとこの記事の内容を見れば、おそらく著作権の切れたお話をアレンジして作られた作品だと思われます。たぶんこれの元ネタは「オズの魔法使い」ですよね。
小説は勿論、漫画や映画など著作権が切れたものをアレンジした作品が数多く存在します。こういった作品は意外と人気があるんですよね。

著作権については私もあまり詳しくはないのですが作品や国によって様々だと思います。
もし著作権が永遠にあれば「西遊記」が元ネタの「ドラゴンボール」やここに出ている作品なども今ごろ出てなかったのかもしれません。
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