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加藤元浩 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・15』の感想

森羅博物館の事件目録・15
『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・15』

加藤元浩

講談社コミックスKCGM
2010年10月15日 第1刷発行/¥419+税





『 物語は形を持たない。でも時を超えて伝えられれば・・・エネルギーを持ち始める 』


<ご紹介>
『月刊マガジン』 に掲載されたop.39~42を収録した第15巻。 大英博物館が認める 「知を象徴する3つの指輪」 を持つ森羅と、元気印の高校生・立樹が、博物学を通して真実を紡ぐお話です。
森羅の二人目の養父・スタン博士登場! カンボジアで盗まれた「女神像」の行方を森羅は養父の一人、スタン博士と共に捜索する。 一見、常識人に見えるスタン博士だが、そこはやはり森羅の父だけあって・・・!?(帯より) 


<感想>
久しぶりの加藤元浩作品感想です! イェイ! (と自分で盛り上げてみる・笑) 
感想を書いていない期間も購入はしてたんですけど、実はまったく読めてませんでした。 ミステリは小学生の頃に奥深さやエキセントリックなやり口に 「ロマン」 を感じてしまって以来、私にはずっと大事なものものなんですけど、長い時間の中で二度だけどうしても読めない時期がありました。 一度目は大学受験の前後。 そしてもう一つが「今」です。 どうも、多大なプレッシャーがかけられた前後に読めなくなるみたい。 なんていうか、ミステリを読むなら知識と感性をフル回転させて読みたい。 けれど、余裕がないとそれが出来ないのが分かってるから無意識のうちに遠ざけちゃうんだろうなぁ。 

いつまでもそんな状態でいるわけにはいかないので、これからはまた読み始めようと思います。 リハビリに最適なのは加藤元浩作品! ・・・ということで、久々に読んだらやっぱり面白かった。  読み始めて最初の 「Op.39」 ではさっそく印象的な台詞もあったし、 「あぁやっぱり加藤作品はイイな」 っていう想いを深めましたよw

では、以下各話語りー。 直接的なネタバレは黄色で表記しておきます。 気になる方だけ反転してお読みください。 


●Op.39 アリアドネの糸 
ギリシャの古民家で発見されたミノタウロスの木像。 大きく厳ついこの木像には神秘の力が宿っており、ゴーレムのように動き出しては殺しにやってくるという。 森羅は、過去に9人が襲われた木像の神秘を解き明かす依頼をうけるのだけど・・・。
 

アリアドネの糸と聞いて思い出すが大昔に発売された 『YAKATA』 というゲームなんですが・・・ご存知の方いるのかな?ってくらいマイナーな話ですみません(笑)。 でも実は作家・綾辻行人氏の大人気 『館シリーズ』 のゲームのことなんですよ。 もちろん、氏が脚本を書くという豪華仕様! アリアドネの糸玉を転がして次への手がかりを集めるんですが、ミノタウロスやアリアドネの糸って、そうやっていろんな作品へアレンジされるくらい魅力的なエピソードなんですよね。 

今回森羅が言ってた 『物語は形を持たない。でも時を超えて伝えられれば・・・エネルギーを持ち始める』 という台詞がすごく恰好良くて痺れたんですが、つまりそういうことなんじゃないかと。 今回そのエネルギーは、動き出すんじゃないか?という思い込みが恐怖という形で発動したけれど、それだけではなく、後世の人々がこぞって題材にしたがるような、そんな魅惑感そのものがエネルギーなんじゃないかと思います。 今回の犯人はだったわけですが、実質的な犯人は物語であり、物語が持つエネルギーだったと思います。 

それにしても、 「大人が揃いも揃って」 という立樹ちゃんの啖呵はカッコ良かったなー。 森羅、愛されてるねw


●Op.40 魚釣り 
漁港で釣りを始めた森羅たちは、海上に停泊中のボートを見つける。 柄の悪そうな乗組員が突然ケンカを始めたと思ったら、突然警視庁のヘリがボートを囲み始めた! どうやら麻薬取引の物証を探しているようだけど…。


扉絵の立樹ちゃんが可愛い! 同級生をゲシゲシと足蹴にするシーンも生き生きとしてて可愛いなぁw (えー!?) ここで森羅の父親の話が出たのは、次回への伏線・・・というかご挨拶だったわけですね。 よい導線だと思います。 それにしても、母親のことでボロボロ泣いちゃう森羅は可愛かった・・・けど、何故母親のことになるとあぁも秘密主義になってしまうのか、やはりそこが核なんだろうなぁという気もします。 

お話としては、漁港で麻薬を隠すなら? というもので、まぁあんなにバレバレな状態で取引するか?とかのツッコミ処はあるものの、無声映画を見てるみたいでちょっと面白かったです。 麻薬の隠し場所には 「なるほど!」 と膝を打ちました。 面白いわー。 ただバラスト水の取水口にカプセルを入れる、という描写があったけど、あれって水圧によっては人も吸い込まれたりしないんでしょうか・・・。  


●Op.41 スタン
カンボジアで運搬中の女神像が盗まれるという事件が発生。 その女神像は今日本に在るらしく、奪還のために森羅の父・スタンが来日した。 常識人っぽいスタンの第一印象に安堵する立樹だけど、実際の彼は・・・?


15巻にしてやっと2人目の養父が登場です。 何の焦らしプレイなのか・・・(笑)。 家族モノに弱いので、このお話もちょっとウルっとしながら読んでしまいました。 私は 「諦めない」 というのは一種の才能だと思ってるんですが、その才能は間違いなくスタンから森羅に受け継がれてる。 血は繋がっていないけれど、家族だから。 遺伝子ではなく、精神として受け継がれていることが、何だかすごく嬉しかったです。 スタンだって森羅と一緒に暮らしたいのに、その願いだけは我慢している。 自分の欲求を抑えるというのは本当に難しくて、その難しさに挑戦していること自体がスタンの森羅への愛情なんだと思うと・・・思うと涙が出てくるっ! (←りるさんはコレ書きながら泣いた・笑) 

トリックとしては、正直 「えぇぇ!?」 と・・・(笑)。 箱を運ぶ時に 「案外重いな」 くらいの台詞を付け足してくれれば納得したかもしれないんですけど、まぁいっかw この手のトリックを読むと必ず思い出すのが森博嗣 『幻惑の死と使途』。 犯人の名前がコールされた時の 「え、誰!?」 感はハンパなかったですが、主題は 「誰が為したか?」 ではなく 「何故為したか?」 だったので大きな問題ではない。 そういう意味では、このお話と似ているかもしれません。 間違いなく面白かったです。


●Op.42 キルト 
死期迫るイギリスの著名人がC.M.B.の指輪の持ち主=森羅に会うために来日した。 親友がキルトに込めた想いを見つけて欲しいという。 失敗すれば外交問題に関わるというその依頼のために、森羅はイギリスへ向かう――!!
 

女の愛憎って怖いし、切ない。 今回のケースだとメアリーさんだけが悪いわけじゃないと私は思うんですけどね・・・彼女みたいに旧き良きイギリスのお嬢様なら、与えられることが当然なのは間違いなくて、親が進める婚姻を蹴るなんてあまり考えられない (と、私は大好きな 『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』 シリーズを読んで学んだ!・笑)。  要するに、ブルーが誠意を見せれば良かっただけだと思うんですけど、そういう時に男性側ではなく相手の女性を憎むのは、女性に強く見られる傾向らしいです (同じパターンだと男性は間男側を憎むことが多いと心理学で学びました)。 


そういうやり取りを 「キルト」 に込めたのが今回のお話。 キルトが暗号に使われてたというのは全然知らなかったので楽しかったけど、結論が切なすぎてどうしたら・・・。 だって、森羅泣いてた! 森羅が泣くと切ないよぉ!(涙) 嘘を吐けないC.M.B.の指輪の持ち主として、出来る限り相手の気持ちを汲んだ裁量の判断だったと私も思うけど、でも、そうまでしてでも伝えたかったロッテさんの気持ちを、これからも森羅は抱え続けなきゃいけないんですよね・・・。 こういうとき、立樹ちゃんに側にいて欲しかったなぁ。 やっぱりこの二人には近くにいて欲しいです。 メアリーさんとの接見に当たり前みたいに立樹ちゃんがいるのを見て 「メアリーさん側はそれでイイのか!?」 とちょっとツッコミたかったけど(笑)、でもやっぱり二人は一緒にいてくれる方が安心できる。 それが結論でした。 





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ネコじたさんへ

>ネコじたさん

コメントありがとうございますw

>胴体は無理そうな感じに見えましたけれでども。

なるほど! ありがとうございます。
プールの取水口から吸い込まれて無残な事故に繋がった例もあるじゃないですか。 なので、あれが海みたいな大きな場所になるとどうなんだろう?とちょっと疑問だったのです。 

私もこれがきっかけでバラスト水をちょっと調べたので、
>水生生物だけでなく、病原菌なども運ばれたりして問題になった
という部分は知っていたのですが、
>大震災での原発事故における放射性物質で汚染された水の件が問題視され、日本のバラスト水は危ないんじゃないかとの声

この部分は知りませんでした。 最新の話題ですね。 勉強になりましたw 日本は核で大変な目に遭う国だなぁ。 

>勿論そうですよ!

断言した!(笑)  まぁ確かに食べ方が汚いのは残念ですよね。 ・・・あれ? 私、よく食べこぼして怒られるー!!Σ( ̄□ ̄;) 
(ものすっごいダメ人間代表者。 しかも食べこぼすって子供かよ・笑)
大食いはしないから許してください・・・

No title

> 単純に人が吸い込まれ得るのかどうか?って方でした。
あぁ、なるほど。そっちですか。まぁ、腕や足ならば普通に吸い込まれるんじゃないでしょうか。胴体は無理そうな感じに見えましたけれでども。
そして、ちょっとバラスト水について調べてみましたが、水生生物だけでなく、病原菌なども運ばれたりして問題になった事があるようなんです。そこで、水が結構豊富になる日本で、海水ではなく高度に処理された安全な下水をバラスト水にして船舶に搭載し、水不足な国(豪州など)に輸出するという試みもされたそうです。が、大震災での原発事故における放射性物質で汚染された水の件が問題視され、日本のバラスト水は危ないんじゃないかとの声がチラホラと出てきてるらしいです。日本では昔から恐ろしいものの代表として「地震・雷・火事・親父」と言われてきましたが、今では「地震・雷・火事・放射線」の時代ですね…。

> ま、麻薬や殺人と同じレベル!?(笑)
勿論そうですよ!あと、寿司のネタだけ食べて酢飯を食べない奴とお店で大盛り頼んでおきながら残す奴。あれは放火と同じ位の重罪ですからね。それと、大食いの時の食べ方が汚らしくて醜い奴。あれは飲酒運転と同等の罪ですね。

ネコじたさんへ

>ネコじたさん

追記ありがとうございます。

>ヒヒ丸が某iP○d nanoらしき携帯音楽プレーヤー使ってましたが

あ、そういえば。 何ていうか、ヒヒ丸だとどんな高度なことをしてても当たり前のように見えてしまうので、うっかり見落としてましたけど、凄いコトですよねぇ(当然)。 

基本的に、欲しいものは欲しい、っていうのが森羅のスタンスだから、ヒヒ丸が欲しがったら買ってあげちゃいそうですよね。 そしてヒヒ丸ならせがみそう・・・(笑)。

本当にスペック高いですよね~。 そのうち作曲とかし始めるかもしれないw

ネコじたさんへ

>ネコじたさん

お久しぶりです! お元気でしたか?
そしてお久しぶりなのにお返事遅くなってすみませんでした・・・(ずーん)。
私も、またこうしてコメントいただけてすごく嬉しかったです。

>制作費を「霧爪=切り詰め」てるっていうシャレですね。

ですねw 私の知人も制作会社に勤めてるので制作費の件がたいへんな話はよく聞きますねー。 たいへんな中で知恵を絞るのは大切なことだけど、それで何をしても良いかといえばそーでもなく・・・でも背に腹はかえられず・・・そんな大人のジレンマを一蹴できちゃう立樹ちゃんは、やっぱり天晴れですw

>上司や先輩、兄貴分から「やれ」と言われたら従わないといけない

確かに吸い込まれるキケンがあってもあの世界の人ならやらせますよね。 ただ私の疑問はそっちじゃなくて、単純に人が吸い込まれ得るのかどうか?って方でした。 いや、カプセルが結構大きそうだったから、人一人くらい抜けられちゃうのかなーって。 どんな構造なんだろ。

>回転寿司で一旦取った皿をレーンに戻すのと同じ位いけない事ですからね

ま、麻薬や殺人と同じレベル!?(笑)

>最後の養父・モーリス博士の登場が待ち遠しいです。

ホント待ち遠しいです。 加藤先生ったら、意外と放置プレイがお得意でw(その表現止め!
森羅の良さの中に「こどもらしさ」っていうのがあると思うんですけど、その心を持ったまま大人になった人って、凄く厄介だけど魅力的だなーって思います。 養父たちは、ホント魅力的だw

>森羅がちゃんと空気を読める子に成長したなァと思いました。

ちょっと切ないくらいでしたもの。 成長しましたよね・・・。 いい子です、とっても!

No title

ちと追記。ミノタウロスの話で、ヒヒ丸が某iP○d nanoらしき携帯音楽プレーヤー使ってましたが、森羅が買ってあげたんでしょうかね?
気を利かせたプレゼントなのか、それともせがまれたから買ってあげたのか。ヒヒ丸自身はお金持ってないしょうし。
つか、イヤホンしてたのによく森羅の声が聞こえたもんだ。それと、いったいどんなジャンルの音楽聴いているんだ?箒でギターかベースを弾く真似してたから今時のロックやポップスかな?
ホント、ヒヒ丸はスペック高いなー。最早、気軽に呼び捨てにできぬか?ヒヒ丸さん、マジ有能w

No title

お久しぶりです。こうしてまた加藤先生作品の感想記事を拝見できて嬉しく思います。

> 「大人が揃いも揃って」 という立樹ちゃんの啖呵
まァしょうがないっスよ。TVの制作って金かかる割りに、実際に制作するのは下請けや更にその下請けにまで回されて予算に余裕が無くてギリギリの経営してる場合が多いらしいですから、なりふり構ってらんないんでしょう。会社名が霧爪スタジオって名前だったでしょ?制作費を「霧爪=切り詰め」てるっていうシャレですね。

> あれって水圧によっては人も吸い込まれたりしないんでしょうか・・・。
まァ、あれもしょうがないっスよ。上司や先輩、兄貴分から「やれ」と言われたら従わないといけないのは表社会も裏社会も同じって事ですよ。表社会ではパワハラとかで訴えたりできますが、裏社会では通じないでしょうし。何せ「お前、俺の身代わりに刑務所行ってこい」とか普通に言われるような業界なんですから。まァ、どっちの社会で生きるにしても「麻薬、ダメ。絶対!」ですな。回転寿司で一旦取った皿をレーンに戻すのと同じ位いけない事ですからね。殺人の次に禁忌です。

> 血は繋がっていないけれど、家族だから。 遺伝子ではなく、精神として受け継がれている
精神的家族ってやつですね。実の親より育ての親。森羅はスタンの頑固な所だけでなく、レイの奔放な所も受け継いでいる訳ですから、それだけ三人の養父達は森羅に影響を与えたんでしょうね。最後の養父・モーリス博士の登場が待ち遠しいです。

> トリックとしては、正直 「えぇぇ!?」 と・・・(笑)。
いや、あれはほら、箱を運んでるのが犯人な訳ですから下手な事は言えないじゃないですか。付き添ってた警備員が手伝ってた描写は無かったですし。と言うか、警備員が手伝おうかと言っても断るでしょうしね。

> 嘘を吐けないC.M.B.の指輪の持ち主
確かに、森羅は嘘を吐いてはいないんですよね。全文を伝えていないだけで。森羅がちゃんと空気を読める子に成長したなァと思いました。
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