2011.07.12
アニメ『夏目友人帳 参』の感想/第2話『浮春の郷』
『見せてやりたかった、レイコに。 ・・・この光景を』
八つ原に瘴気を振りまいく妖怪が復活した。 弱いあやかしは瘴気に当たられてしまうので、八つ原の妖怪たちは困っているらしい。 夏目レイコに名を奪われたその妖怪が田沼の寺に出没しているかもしれない、と心配した夏目は、ニャンコ先生と共に寺を訪れたものの、そこに田沼の姿はなくて・・・?
毎回泣かせすぎっ(>_<;) 何ていうか、レイコさんは愛されてるなぁと思います。 レイコさんとしては不本意かもしれないけれど、妖怪たちに、レイコさんは愛されていると思います。 多分それは、レイコさんが抱える孤独と、そこから生まれる他者への・・・弱いものへの優しさみたいなものを、妖怪が感じ取るからなんだろうな。 もしかしたら、人間はそういう優しさに慣れすぎて、鈍感になっているのかもしれない。 そうじゃなければ、何故レイコさんが傷つけられなければならないの? あんな風に、弱って瘴気を発している妖怪に優しく声をかけられる人が、何でそんな目に遭うのかな。
「おれが、怖くはないのか?」
「あたしは、強いもの」
ニャンコ先生は「レイコにぼこぼこにされたか」と言うけれど、実際のレイコさんカナワとの勝負は、実に「他愛のない」・・・要するに、じゃんけん3回勝負でした。 意気揚々と「これであなたは、あたしの子分」と言うレイコさんだけど、見ているとどうしても、妖怪の方が彼女に付き合っているようにしか見えない。 レイコさんの酔狂に、同じような酔狂で応じているようにしか見えない。 でもその酔狂は、まるでカナワに「生きている」ことを知らしめるような行為だとも感じられました。
痛みは、生きているから感じられるものです。 頭を叩かれて「痛い」というカナワは、たとえ諦めているとしてもまだ「生きてる」んだということを、彼女に実感させられているように思えました。 諦めるなんて勿体ないよ、まだ生きてるのに。 だから、彷徨い続けるほど焦がれる場所を、あなたはまだ見つけるんだよ・・・そう、ハリセンが喝を入れているように思えて仕方なかった。 実際、親分である自分への報告の義務をカナワに与えることで、諦めないように仕向けてたし・・・。 何ていうか、レイコさんは本当に強くて、優しくて、不器用で、でも・・・
「ならば共に行かぬか? それほど人が嫌いなら、おれと一緒に浮春の郷へ・・・」
という言葉には答えられないくらい、「人」への愛情を諦めきれない人なんだと思うのです。 どれだけ傷つけられても「人」を諦められないレイコさんと、自分を傷つけてでも浮春の郷を諦められなかったカナワとは、とても似ています。 やさしさが、似ています。 だから多分、
「だってあたしも見たいもの――そんなに綺麗な世界があるなら」
『綺麗な世界』を求めていたのは、レイコさんもきっと一緒なんだろうなって思っちゃう。 「人」と共に在れる「綺麗な世界」を、彼女もまた、求めていたんだと思います。 だからカナワも、レイコさんにあの神楽を見せたかったんじゃないかな・・・? 夏目は、今いる世界が大事だと言うことが出来ました。 きっとレイコさんも、そう答えてみたかったはずだし、孫がそう答えられたことを喜んでる気がする。 夏目のところに駆けつけた田沼くんを見て、その想いが強くなって・・・今週もまた泣かされちゃいましたよ。 いつも、温かい気持ちをありがとうっ!!
それにしても、花の枝を手折っただけで罪人とされて口惜しい、と言っていたサグメが、神楽の中で、自分が「だけ」と称した花の枝に姿を変えられてしまうのが・・・因果応報、ですね。 同じように因果が廻るのであれば、田沼くんとの距離感を測りかねていた夏目と、夏目に心配をかけたくなかった田沼がすれ違ってしまったのは、まさにそれなんだと思います。 でも、彼らは最後に拳を重ねることが出来た。 ・・・きっと、それが合図になって、これからはもっと素直に、
田沼 「心配してくれてたのか? ありがとうな」
夏目 「あぁ・・・いや・・・」
みたいなやり取りをしてくれるんだと思います。 赤くなる夏目は、可愛かったな!(笑) 夏目の腕の方が細いのもお約束ですね。
あ、あと三篠が! カッコ良かったですーw 低級のあやかしを喰ったヤツを探して登場したとはいえ、なんてナイスタイミング! タイミングよく登場するのはヒーローの条件ですよw そういう意味ではニャンコ先生は今回間に合ってない(笑)。
それからそれから、カナワの声が星野貴紀さんだった!! ヴァンーーーーー!!(←興奮しすぎ・笑) 久々に『ガン×ソード』とかも見直したいですねw
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