2011.07.24
アニメ『ダンタリアンの書架』の感想/第2話『胎児の書』
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『ヒューイ お前に門をひらく権利を与えるのです!』
<感想>
もうね、OPがすっごく好きなんです! 美術が綺麗だし、歌声は美しいし、何よりも、意味深い歌詞が描き出す世界観が好きです。 雰囲気って大切だと思うんだけど、この作品はそれをすごく大事にしてあるなぁという印象。 アイキャッチのデザインも良いし(黒い少女と白い少女は、ダリアンと書架の少女を表現したものなのかな?)、物語の特性上、暗い場所での語りやバトルが多いんだけど、だからこそ「光」の演出が美しいのも素敵です。 うん、私好きなんだこういうのw わりと良い評判聞かないんですが(笑)私は好き。 それで良い気が。
好きといえば、ダリアンが好きです!(笑) やばい、可愛すぎる・・・w 本人が思ってる以上にヒューイを意識してるところとか、その割には好意の示し方が間違ってるところとか、呪いが怖くてヒューイの傍を離れられないところとか、ラブコメ好きには溜まりません! 髪型、頑張ってみたもののうまく結えないとか、本当にツボ過ぎます(笑)。 それを温かい目で見ているヒューイとの関係がとにかくお気に入りなのだ。
あと好きなところといえば(まだあるのか!?)、瞳の色の表現が好きです。 ダリアンの真紅、ヒューイの灰がかった青。 瞳のなかにグラデーションがあってすごく綺麗。 そういうのも、前述した「光」の描写に近いと思うんだけど、暗闇のなかでも輝きを失わない色があるというのは、ものすごく映えるよね。 幻書が悪魔の叡智をあつめた本ならば、それに囚われないために必要な光なのだと思います。
お話としては、殺人事件と縁深い呪われた一族とゴーレムの物語。 エステラの声と演技が何となく全体的な雰囲気から浮いてしまっていて、そこだけガッカリでした。 それ以外は雰囲気良くて、たとえばヒューイのことを名前で呼びたがらなかったエステラが、いとこの死後に突然「ヒューイ」と呼んだ時の気持ち悪さ! そういうあからさまなダークさは、とても良かったです。 ゴーレムはファンタジー小説を読んでるとよく出てくるけれど、「胎児」という意味だとは知らなかったので勉強になりました。 幼少時の行き過ぎた躾がエステラの精神をゆがめたのなら、主人の命令だけを絶対遵守する胎児のゴーレムもまた同じ。 ただ頑なに主人の言葉を己に刻み、その度に傷を作りながら生きてきたのがエステラなのかもしれません。 エステラはもしかしたら、彼女が心身から流した血の量だけ人を殺してきたのかな。 だとすれば、「人間を呪うのは、同じ人間」というのは、自分自身への呪いであるのかもしれません。
「人間を呪うのは、同じ人間」だと呟いた時のヒューイの表情も気になるなぁ。 彼は紳士的な言動のわりに、何となく重いものを感じさせるんですよね。 苦労人だからこそ人を労われるんだろうなぁ。 そんな彼がラストシーンで見せる笑顔がとても良かったです。 「そう?なら良いんだけどw」と肩を震わせて笑う後姿を見ていると、ダリアンは彼の癒しになっているのかな?とちょっと思った。 相変わらず幻書を読み上げるシーンは迫力あって、小野Dの意気込みを感じさせますねーw 思わず聞き入っちゃう力があります。 正直見ながら「凄いな!」って呟きましたよ。 次回は2本立てみたいなのでますます楽しみです~。
(忘れそうなので冒頭の子供ヒューイと書架の少女との会話をメモ。 これに何の意味があるのかは私も分かりません(笑))
『これは・・・何?』(ヒューイ)
『この世のすべてよ。 ひとが生まれてから死ぬまでに知る喜び、怒り、悲しみ・楽しみ それらを余すところなく集め、凝縮したもの・・・』(少女)
『(ヒューイの手元に本が現れる) ・・・2冊も?』
『今のあなたには、この子達が必要だから。 さぁ、早く。 書架が扉を閉ざしてしまう、その前に・・・』
『・・・』
『(ヒューイを見つめて)・・・・・・』
『・・・また、来るね』
ここで渡された2冊が今話で活躍した本たちなのには、何か意味があるのかな? ヒューイは自由にダンタリアンの書架を訪れることが出来たの? そういえば、1話でヒューイと初めて出会ったとき、ダリアンは驚いた顔を見せてるんだよね。 最初は「書架を引き継げ」というウェズの遺言自体に驚いたのかと思ったけど、そうじゃなくて、「引き継ぐ」ことが持っている意味みたいなものに驚いたのかなぁ? ・・・という具合に謎ばかりです。 きになるなー。
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