かいとーこ 『魔道士の研究日誌 召しませ愛しの王子様?』 の感想

召しませ愛しの王子様?
『魔道士の研究日誌 召しませ愛しの王子様?』

かいとーこ
(挿画:増田メグミ)

一迅社文庫アイリス
2012年10月1日 初版発行/590+税




『 ああ……エヴァルって意外とナルシストなんだよね…… 』
私もそう思う(笑)。

<ご紹介>
ネット小説作家・かいとーこさんの書き下ろしシリーズ第2弾。 増田メグミさん画のカラーピンナップ付!
魔力で動く機械を作る魔工技師の少女リゼット。 彼女は、対立する二つの研究所から勧誘に来た、剣士のエヴァルと精霊使いのラフェスとともに、世界で初めて人工精霊作りに成功した。 その功績から、王妃に離宮へ招待されたリゼットは、出会った第二王子様に付き合って欲しいと迫られ、慌てて逃げ帰ることに。 ところが、エヴァルを迎えに来たという美少女剣士と一緒に、王子様が追いかけてきて――!? (裏表紙あらすじより)






<感想>
入り乱れてるなぁ、というのが最初の印象でした。 入り乱れてるんです、恋心が。 何て素敵なの!!(笑) という訳で、先日1巻を読んだばかり(→感想はこちら) の 『魔道士の研究日誌』 第2弾です。 家事と研究のファンタジー、と作者が仰ってるように1巻はほとんど掃除の話(と研究)がメインだったわけですが、2巻はサブタイトルの通りお料理まで進歩(…?)してます。 まぁ、何をもってお料理の合格点とするかはエヴァルがいる限り採点厳しそうです・・・パンは夕食ではないんですね(泣)。 そして個人的には、家事と研究以上に恋の物語じゃん!って思います。 咲き乱れる恋の花模様に、ニヤニヤが止まりませんでしたw


2巻は、1巻でめでたく誕生した人工精霊・ドリスの身体(容れ物=人形)作りと、ドリスの精霊としての成長、そして急浮上したエヴァルの実家問題などをストーリーの流れとしつつ、リゼットが第二王子に言い寄られたり、エヴァルが年下の超絶美少女に婚約を迫られたり、その美少女にエヴァルの弟が横恋慕してたり、その弟にラフェスが恋愛指南(?)したりするお話でした(長いよ・笑)。 エヴァルとラフェスは相変わらずリゼットらぶ!なので、三角関係どころか四角関係、もうてんやわんや!みたいな感じで、すっごく楽しかったですw


そもそもですね、増田メグミさん画のカラーピンナップが秀逸なんです! もうこの1枚でどれだけ妄想(←)できるんだろう!?ってくらい素敵です。 美味しそうなスイーツに囲まれたリゼット・エヴァル・ラフェスのイラストなんですけど、どんなに甘くて美味しそうなスイーツよりも、リゼットの方が断然甘いに違いないってくらいに可愛いの!!(≧∀≦) こんなに可愛くて甘々しい生き物、他に知りません。 そんなリゼットを見つめるエヴァルの視線がまた甘いんですけど、よく考えたらこの人も「蜂蜜の王子様」な訳で、リゼットの甘さと丁度良いんじゃないかな、付き合っちゃえば良いんじゃないかな!?とか、思考が飛びまくりでした(笑)。 ラフェスはラフェスで、今にもスイーツを口にする…という描写が意味深。 リゼットの甘さを最初に味わうのは彼なのでしょうか…と考えてしまって一人ドキドキ!(〃▽〃)  それでもりるさんはエヴァル派ですよっ(笑)。 とにかく、溜息しか出ないほど麗しいので是非一度ご覧になってください。


お話の2本軸の片方であるドリスの成長については、これまた可愛らしく良かったです。 何気に冒頭の「空」について話すシーンが好き。 いつか本当に、ドリスが空の広さを実感できるほど、心も身体も成長するといいなぁって。 それに、エヴァルやヒューリーなど、みんなが彼女を大事にしているのが伝わってくるのも好き。 他人の好意を疑わないドリスの成長の仕方からもそれが窺えますよね。 基本的に物語の途中に大きな山場がなく、終盤一気に畳み掛けてくる展開は1巻と同様なのですが、描かれないところでドリスがいろいろ学んでたらこそラストの番狂わせ(笑)が生じるわけで、物語の構成とキャラクターの持ち味が合っているなぁという印象でした。 ただ、ドリスの容れ器作りの部分があっさりだったかな。 一応買い物に行ったりしてるんだけど、そういうシーンも恋の要素が強かったので、人形作りの部分が隠れてしまっていたのが残念。 


もう1軸のエヴァルの実家問題は、とても面白かったです。 個人的に、ヒーロー側の出自による都合にヒロインが振り回される展開は好きじゃないので(註:それが主軸なら好みです。中途半端がダメ)、そうなったらどうしよう??って思ってたんですけど、エヴァルとリゼットに関してその心配は無用だったみたい。 エヴァルは自分と実家の特性をよく理解した上で実家から離れているので、スタンスが確立されてる分他者を巻き込まない。 リゼットもその問題が自分の口出しすることじゃないって理解しているから、エヴァルの決闘の後も「私、お腹すいた!」で話を終わらせることが出来るんですよね。 両者のこの賢さは、私にはとても心地良いものでした。 その分、絡んでくるジェスたちの面倒くさい感じが目立つんだけど、周囲が確りしてるから仔犬に甘噛みされてるようにしか見えない可愛い効果がついてお徳だなぁと思いました。 オイシイ子達だわ(笑)。


そしてその絶妙な距離感をサポートしてたのがラフェスで、彼がジェスにいろいろ指南する場面はホント楽しかったです。 魔法や魔道士殺しという設定そのものの理解にも繋がるし、物事を冷静に分析するラフェスの人柄や能力の高さも伝わってくる、上手なエピソードだと思います。 実際、人に教えるということはとても難しいこと。 「人に教えることで、自分自身も磨く」という言葉はきっと真実で、優しすぎず、厳しすぎず、でも真実を根気強く伝える彼の指導力には、後輩をもつ社会人である私にはすごく勉強になったのです。 ドリスのこともそうだけど、ラフェスって基本的に幼い子供に愛情深く接することが出来るんですよね。 リゼットが絡むと途端に偏るけど、偏った彼はとても生き生きしてて、それはそれで両極端な人だなぁと(笑)。 ある意味、教師と反面教師を一手に引き受けられる稀有な人ですよね(笑)。 


で、そんな流れを追いつつの恋愛話。 実家問題には巻き込まれずに済んだリゼットですが、エヴァルを巡る恋の鞘当てにはガッツリ巻きこまれていて、すごく楽しかったー!! リゼットにその自覚がないから余計にツボです。 レイカがエヴァルに近づく度にモヤモヤしちゃって、エヴァルの手のひらが自分に触れる度にドキドキしちゃう、鈍感なリゼットだからこそ可愛いんです。 とりあえず、まったく訳が分かっていないのに、大人しく料理対決に巻き込まれてる辺りが本当に良い子w いきなり窯から作り上げる豪胆さに笑いましたが、それ以上に、プロポーズしたはずなのに疎外されたラフェスと第二王子の不憫さったらハンパなくてそこにも笑いましたw(鬼か・笑)。 結局一人勝ちしたのは、料理対決でリゼットとレイカを傷つけることなく、ドリスに優勝を攫ってもらったエヴァルですよね。 しかも、せっかくの弟の頑張りを全て霞ませるほどの(笑)高純度の王子様結晶をキラめかせながらのプロポーズには、本当にときめきました! このシーンだけ何度読み返しただろう??ってくらい。 彼の王子様っぷりには1巻で「もっとやれ~!」とエールを贈ったのですが、その甲斐あって(笑)無駄にキザキザしくて満足でした(褒め言葉w)。


それにしても・・・この本を読んでいると、自分の女子力の低さにトドメを刺される気分になります(涙)。 だって、エヴァルの姑っぷりに恐れを抱くリゼットの様子は、とても他人事とは思えないんだもの(涙!)。 最終的に苦手な料理で対決させられた上にダメ出しまでされる地獄に耐えたリゼットは、本当に偉いよね。 だってパンまで作ったのに(しかも窯から・笑)夕食じゃないだなんて、エヴァルのハードル高すぎです。 でも、そんなハードルにも負けず、料理頑張る!と宣言したリゼットは凹んでるだけの私なんかよりよっぽど前向きで、負けず嫌いで、魅力的ですよね。 そんな彼女だからこそ、完璧主義のエヴァルが「家事を教えるから一緒にやろう」って思えるんだろうな。 リゼットという甘い存在にメロメロの「蜂蜜の王子様」が、私はこの上なくお気に入りですw 願わくば、1巻のサブタイトルのように、薔薇の妖精がハチミツを好きになってくれますように! ・・・え、ラフェス? 出来ればお兄ちゃんポジションのままでエヴァルをいびり倒して欲しいものです(笑)。 あと、鎧にフードはやっぱり可愛いと私も思いますw 



☆第1巻はこちら☆




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