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松本テマリ/芝村裕吏 『キュビズム・ラブ・4(完)』の感想

キュビズム・ラブ・4
『キュビズム・ラブ 4(完)』

松本テマリ
(原作・芝村裕吏)

KADOKAWA (エンターブレイン)
ビーズログコミックス
2011年6月13日 初版発行/¥620+税




『 私は……黒くて嫌な箱です 』
『 違うわ 生きているもの 』


<ご紹介>
『B's-LOG COMIC』に掲載された20話~最終話を収録した完結巻。 「箱」になった少女 と青年主治医とのラブストーリーの行方は・・・!? カラーピンナップ付。
交通事故で体を失い「脳」だけの黒い箱として生きることになったノリコ。 黒い箱の技術を狙う組織に彼女が狙われたことで、主治医である誠志郎は彼女への想いを確信するが、二人の純粋な想いとはかけ離れたところで「箱」をめぐる様々な思惑と陰謀が深まっていく。 そして遂に、篠田の目の前でノリコの通信が途切れてしまい――!?


<感想>
……もうね、表紙イラスト見た瞬間から泣いちゃいました。 だって初めて! シリーズ通じて初めて、「箱」の姿じゃないノリコちゃんなんですものーーーー!(涙) しかも笑ってる・・・か、可愛い・・・((*゚Д゚*))。 しかも何か誠志郎先生が彼女の所有をアピールするみたいに抱きしめてる・・・っ!!(笑)  コラ、とちょっとだけ思ったけど思い直して、散々たいへんだったんだから思いっきりラブラブしてくれていいよ、許す!と、誠志郎くんには脳内で許可をあげました (何様だ・笑)。 いやでも彼は冒頭のカラーピンナップでもめっちゃ幸せそうに箱を抱きしめてるので、箱だろうと人の形だろうと、「ノリコ」に捧げる愛情に変化はないわけで、そんなところが愛しいんですけどね。 まぁでも可愛い女の子の姿の方がいろいろと良いですよね、い・ろ・い・ろ・と!(コラ・笑)。 


思い起こせば、本当に幸せな日々でした・・・。 1巻読了後、「このピュアな箱ちゃんと残念で憎めないお医者さんが、絶対に幸せになる未来が欲しい!」と本気で願い、でもこの設定で本当に幸せになれるのかな?との不安も襲い、でもでもあとがきで原作者さんが太鼓判押してるんだからどんな形であろうと幸せになるはず!・・・と信じ続けた3年間でした。 前述しましたが、箱だろうと人間だろうと、その相手が存在すること自体に感謝するようなふたりの愛情が、本当に眩しかったんです。 見てるこちらの心が洗われるくらい、憧れたんです。 だからやっと掴めたこのハッピーエンドに、全力で感謝とお祝いを。 本当に、おめでとうですーーー!(感涙っ)


ノリコにとって 「箱」 は棺であり、生きるための家であり……生まれるための子宮でもあったのかもしれない。 人の生死を司る象徴として描かれていたのであれば、実際、これほど秀逸な設定はないと思うのです。 1話で語られた 「人間は泣きながら生まれてくる」 という一般論が 最終話でまた繰り返されたときに、一般論とはほど遠いまったく別の説得力として伝わってきました。 一度生きた人間は、強い願いをどうやっても捨てられないんだなって。 誠志郎が欲しいと願って泣いた涙が……「箱」のときには流せなかったノリコの涙が、生まれたときに初めて零れ落ちる神秘。 この涙を信じて、彼女はこれから生きていくのでしょう。 だって最後のコマのノリコちゃん、ホント幸せそうだったもの。 欲しかったものに手が届いて、良かったね!(涙)


あとはなんていうか、ノリコが生前 (篠田の理論では 「死んでない」 ですが、「生まれた」 わけですから敢えてこの言葉で) と同じ姿で産まれなかったっていうのも、意味深い気がします。 ……いや別に、残念イケメンな誠志郎さんなら幼いノリコでも恋愛守備範囲オッケーだから大丈夫!って意味ではなく (当たり前だ!・笑)(←いやでもそれも絶対ある思う!!・爆笑)、何ていうか、不完全さが愛しいなって。 単純に培養期間が短かったから、というだけなのかもしれないけれど、人間ってやっぱり不完全な存在として生まれてくるんだなーと思ったので。 だからこそ愛しいというか、だってハヤテは完璧だと義智先生は言うけれど、悩みをかかえる姿はどうみても完全ではなく、だからこそ「人間」っぽい。 それで良いと思うのです。 あとは……もしかしたらノリコちゃんが幼かったのは、キサさんの女心がもたらしたのかもしれない。 予定よりちょっと早く目覚めさせて誠志郎さんを困らせたかった女心、分からないでもないですよね。 


誠志郎といえば……私は本当にテマリさんの絵が好きなので、残念なところも可愛いと思っちゃうし、困り顔だってカッコイイって思っちゃうのです。 つまり、ベタぼれです(笑)。 でもさ! 23話のデートシーンは誠志郎がかつてない余裕っぷりを発揮してて、見てて何ていうかこう・・・イラっと(笑)。 いやだって普段は残念さ全開なのに、恋心自覚した途端のその余裕って、反則ですよぅ。 何ですかその「ぷー」って! ノリコちゃんじゃないけど、何その顔可愛いなって思っちゃうじゃないですか!(…え?) 「恋人のほうがいいか?」って訊くのも、ノリコちゃんにちゃんと告白もしてないくせに偉そうだな!って思いつつも、でも恋人のほうでお願いします、みたいなね(・・・ええっ?)。 個人的には、リハビリだと思い込んでたノリコちゃんに 「気づけ」 と流し目を送るコマが ベストショットです。 あれはダメです。 その視線だけで萌え死ねます(笑)。  っていうかあの甘々なデート会話が本人の知らぬところで通信されてた(つまり記録に残るw)っていう事実に、ニヤニヤが止まりません!(笑) ぜったい後でヲタポンに死ぬほどからかわれるに違いありませんww 安定の残念さに感動でした(笑)。


という感じで本編語ったので、以下、各話語り。 長いので 「続きを読む」に収録します。 本編感想を総括すると、SF設定のなかでピュアな恋物語をありがとうっ、ずっと大好きです!!・・・でした☆







<おまけ>
ノリコちゃんと誠志郎さん以外にも、個性的なキャラクターが多かった本作。 ただ残念なことに、原作者さんの他作品と繋がっている設定も多く、すべての世界観を理解することが出来ない=キャラの本質も掴みづらいという難点があります。 そんな前提ありつつ、でもこの作品で分かる範囲で、大好きだった登場人物たちへの想いなど。


●20話
何度も書いてますが、テマリさんの絵が大好きなので、4巻冒頭で義智先生がナルシーに浸るコマをみて「悔しいけど仰るとおり!」と思ってました(笑)。 あと、まつりさんが本当に美人☆ 男性の登場人物が多いので、私の心の潤いを担当してくださいました。 多謝(ペコリ)。 このふたりに関しては、正直、『小説版 キュビズム・ラブ』を読まないといろいろ分からない点があります。 結婚に至る痴話げんかを小説版で経験していただくと、義智先生がさらっと「もうすぐ結婚だっていうのに」って言った意味深さに、「こんなに立派になって・・・っ!」と親の気持ちを味わえると思います(笑)。 あとはまつりさんの「一緒に死ねるかなって・・・」が可愛すぎて撃沈です! こんな可愛いこと言っておきながら、その直前に未だゲイであることへの危機感を募らせてる(ハヤテを残すと危ないって思ったんだろうな…)あたり、義智先生とは良いコンビです。
 ⇒芝村裕吏 『キュビズム・ラブ 悩める博士と恋する小箱』 の感想

●21話
ハヤテの話。 ハヤテは完全に他作品に繋がっているっぽいのですが、ここではあくまで「子供として生きたかったハヤテ」が描かれています。 そして20話で描かれたとおりゲイである義智先生とまつりさんに、養子という形で収まる全方向的に幸せなお話でもあります。 っていうか、形上の親にならなくても、義智先生はすでに親ばかでしたけどね。 完璧な子供(ハヤテ)が悩むのは完璧じゃない僕達のせい、っていうのは私は違うと思うけど(悩む権利はハヤテにもあるんです)、でもそんな風に言い切れちゃう斜め上な愛情が義智先生にはある。 そしてまつりさんは、その斜め上を分かりやすい形でハヤテに伝えてあげることが出来る。 母は強し。 でも、父だって子だって、強いのです。


●22話
ヲタポンとテルくんの話。 このあたりは『公僕の警部』などと繋がってると思われるため、他を知らない私には正直理解できない部分でもあります。 ただ言えることは、彼らは想いを形にするために戦い、生きているんだな、ということ。 勇気と智慧で尊厳と誇りを守る生き方。 それは自分のためだったり、友のためだったりするのかもしれない。 幸せになる人の影に、そういう人たちがいるいうことが描かれたんだと思います。

●23話
主人公たちについては、本編感想で書いたとおり。 ここで篠田の長男・義為先生の、ちょっとイっちゃってるシスコン振りがマンガ初披露。 小説版だとちょっと描かれてます。

●24話
24話の最大のツッコミどころはあれですよね、「なぜバラを持って参上するんだロイ・ケイマン!!」(笑)。 私、見た瞬間から爆笑でしたからね・・・あれは何なの?馬鹿なの?(ヒドイ・笑)。 あと、扉絵がBLちっくです。 誠志郎は義智先生にも狙われてたくらいですからね、ここでも同性ウケが良いようです。 でも、そんなロイ・ケイマンさんに26話で暴言を吐かれちゃうところがまた誠志郎さんらしいんですよねー(ヒドイ)。

●25話
誠志郎の妻発言に呆然とするノリコちゃんが可哀想で……もうちょっと言い方なかったんですかね?

●26話
ノリコの「不在」に気づいたのは恋人ではなく暗殺者の方でした・・・恋人しっかりしろや・・・だから「色ボケ博士」って言われちゃうんですよ?(笑)。 仮にも「運命を感じる」とまで思った相手のことをそう言えちゃうロイ・ケイマンさんは、根本的にはやっぱり誰かを愛する人ではないのかな?という印象です。 少なくとも現時点では、愛を知らない。 職業が暗殺でなければ、普通に仕事が出来る上司っぽいですけどね。 それにしても「色ボケ」・・・(わりとツボでした・笑)。 「お父さんお母さん」にはしゃぐバカップル可愛いです。

●27話
しっかり者のまつりさんに、自分の友人(好きな子かも)の姿をかさねるテルくんがちょっと切なくて…。 片やハヤテは欲しかった「親」を得て、片やテルくんは友のために身を引くっていう…。 でも、悪くなかったって言えるなら良かったのかな。 「義弟がかわいそう」と優しい義智先生ですが、いや身体が育ってなくても彼はきっと気にしな(モゴモゴ)。

●28話
ノリコちゃん再生のお話。 キサさんとの女対決回なので、正直4巻の中で女性率が高いといえる唯一の回です。 だからなのか、ある意味一番人間くさいお話でした。 SF的設定とか陰謀とか難しいことは全部関係なくて、同じ男を好きになった女同士の、本気の真っ向勝負。 というか、キサさんからの洗礼、なのかな? キサさんは名乗ってないけど、ノリコちゃんは彼女が誠志郎の「妻」だと初見で気づいたはず。 だからこそ、「篠田先生が欲しかった」って叫べたことは、彼女にも、キサさんにも、意味があることだったのだと思うのです。 ただ、どちらも切ないですね…。

●最終話
まつりさんが義智先生を「あなた…」って呼んでる!!っていう点でも萌え萌えな最終回でした(そこか・笑)。 小さくなったノリコちゃんと普通の誠志郎ってだけでもわりと犯罪ちっくですが、無精ひげ生やしちゃうと犯罪確定な外見ですよね(笑)。 と、ちゃかそうと思えばいくらでもちゃかせるんですけど、それでも幸せなラストシーンです。 抱き合えるんだから大丈夫!(by原作者)ってことで!!

キュビズム・ラブ 1 (B's-LOG COMICS) キュビズム・ラブ 2 (B's-LOG COMICS) キュビズム・ラブ 3 (B's-LOG COMICS) キュビズム・ラブ ~悩める博士と恋する小箱~ (ビーズログ文庫)



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にくさんへ

>にくさん

コメントありがとうございます!

>「公僕の警部」を読んでしまいました。

奇遇ですねー。実は私も1巻読みました!1巻だけだと正直全容が見えないんですけど、「愛よりも誇りと勇気の部分を広げた話」なるほど。
『キュビズム・ラブ』でテルくんが選んだ道を教えてくれましたけど、確かにそういう決意を感じさせるものでしたもんね。

>よくこんな大胆なことが許されたなあ、と思います。

あとがきに「ハヤテが出た段階でバレるかと」という危惧をされてたし、いったい何がどこまで繋がってるのか今から楽しみです。

>感動しました。世界が広がります。

私も楽しみです! 教えてくださってありがとうございました。

連投失礼します

ところで、キュビズムラブの裏設定の部分が気になってしかたがないので、つい「公僕の警部」を読んでしまいました。
こっちは愛よりも誇りと勇気の部分を広げた話でした。
むしろ大好物で。
公僕を読まずにキュビズムを読んでも「?」なシーンがあるだけですが、逆だと一番大事な部分が隠されたままじゃねーか!という驚きの構成。よくこんな大胆なことが許されたなあ、と思います。
通して読むと、どちらでも脇役のはずのヲタポンの物語。
感動しました。世界が広がります。

にくさんへ

>にくさん

こんばんは! そしてコメントありがとうございます。

このコメントを頂いて、私がどれほど嬉しかったか、にくさんに正確に伝わることはないんじゃないかな?というくらいに、今ものすごく嬉しいです。

完結したら読もう。私の感想でそんな風に思っていただけたことも。
4巻感想にすぐに反応してくださったことも。
そして、長らく更新してなかったこのブログに、ごくあたりまえのようにコメントをくださったことも。

どれも、本当にありがたいことです。

ヲタポンは本当にかっこよくて、私は彼が何をしてるのか知らないけれど「尊厳と誇りを守れ」という台詞に痺れたのですが、
今同じくらい、にくさんに痺れてますから。
だから、こちらこそ、ありがとうございました!

にくさんも仰ってるし、私も何巻かの感想にも書きましたが、この純愛劇を作り上げているのは、ノリコちゃんではなくて誠志郎先生です。
この残念で、でも心の底から人間の尊厳を貴んでいる彼あっての物語ですよね。

ただ私も誠志郎はかっこ悪い担当だと思ってます。なので、デートシーンとかイラっとするんですよね(笑。いや愛情の裏返しですけど)。

でも、私のように愛情を裏返さない彼だからこそ、ノリコちゃんも、ヲタポンも、彼のことが好きなんだろうなって思います。

ありえない設定に、ありえないくらいの純愛でしたが、だからこそ綺麗でした。

この感想をにくさんと共有できて、私も幸せです。

完走おつかれさまです

3年掛けて読み続けた作品の大団円を見届けての、感想、感無量と思います。お疲れ様でした。
私は、りるさんの1巻の感想を途中まで読んですぐに閉じ、完結するまで読まないことに決めたんでした。完結巻レビューと聞いて4巻まとめてついさっき読み終わったところです。
なんていうか、ヲタポンが理想の男過ぎて。デブのクセに。
登場で自分をデブと名乗る男らしさが、最後までカッコイイので、誠志郎が反動でかっこ悪く見えることも……いやいや。
よく考えると、典子視点で優しくて笑顔の素敵なお医者様に惚れるのは解るのですが、女としての記号が何もない黒い箱の典子を愛する誠志郎こそが、本当の純愛を表現してるわけですね。
ここまで、相手を人格でしか見ないやつなんてマジいるのかってほどのイカレ純愛ですね。
それにしてもまた、発行待ちなどのリスク無しで名作を読ませてもらえました。ありがとうございます。
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