小田原みづえ 『大正ロマンチカ・6』 の感想

大正ロマンチカ6
『大正ロマンチカ・6』

小田原みづえ


宙出版ネクストコミックスF
2014年6月16日 初版第1刷発行/¥619+税





『僕の 運命の恋人アンティーク どうぞあなたの望みのままに――』


<ご紹介>
無料webマガジン 『Nextcomicsファースト』 で連載された16~18話を収録した第6巻。 国賊といわれた贋作家の娘と、贋作を収集する異国の公爵との、アンティーク・ラブロマンスです。 第1話は こちら で読めます。
公爵様と出会ってから、贋作事件や王位継承問題に巻き込まれたり、公爵様が大怪我をしたり……と、慌しい毎日をすごしてきた明。 やっといろいろなことが落ち着いたと思ったら、今度は明の中で育っていた公爵様への恋心が一気に膨れ上がってしまい、ドキドキしすぎて目も合わせられない日々。 親友の早紀ちゃんに励まされて、公爵様への恋を一生貫くと覚悟を決めた明は、公爵様の隣に並ぶに相応しい女性になるべくレッスンを始めることに――!





<感想>
恋をしてどんどん輝く女の子が好きです。 そして同じくらい、恋をしてどんどんヘタレる男の人が好きです(笑)。 何ていうか完全に独断と偏見による印象なんですけど、本気で幸せな恋に出会ったとき、女性は自らを輝かせるように恋をして、男性はそんな女性をより輝かせてあげるような恋をする……そんな違いがあると思うのです。 っていうか、そんな違いがあると良いなって思ってます。 っていうか、そんな違いを魅力的に描いてくれる作品が好きなんです!


そんな理由で、この『大正ロマンチカ』も大好きな作品だったりします。 もうね、表紙で分かるとおり、明ちゃんからはプラスエネルギーが全開で放出されてるし(あの微笑の先にはぜったいに公爵様がいるんですよ!)、一方の公爵様は、明を好きすぎてどんどんヘタレていくのが堪らない(笑)。 窓際の陽だまりで幸せそうな表情を浮かべる明ちゃんを、ちょっと離れた位置から、決してカッコイイとはいえない緩んだ表情で、でも同じく幸せそうに明ちゃんを見つめる公爵様が、大好きですよ。 プレイボーイだったんですよね?とツッコミ入れたくなるくらい幸せボケしちゃうところがホント好き!(褒めてるんですよ?たぶん・笑)。 でも、明ちゃんから一歩離れると一応冷静に状況を分析してたりするので、そのギャップを生んでるのが明ちゃんっていう存在なわけですよ。 恋ってすごいですね。 こんなに人を変えちゃうんですよ。 っていうか明ちゃんって凄いですね!!可愛いですよねっ!!(どんだけ好きなんだ・笑)


というわけで、明ちゃん可愛い可愛いな6巻でした。 ところで1巻表紙が明ちゃん、2巻が公爵様、3巻が二人揃ってて、4巻が明ちゃん、5巻が公爵様、と続いたので、6巻表紙はまたツーショットに違いない!と信じていたのですがあっさり違ってました(笑)。 この二人のツーショットは基本ラブラブなので、カラーでもっと見たかったんですけど・・・(しょぼーん)。 まぁ前述したとおり明ちゃんのパワーが感じられるのでこれももちろんアリです! ちなみにカバー下のおまけマンガ、私もワイルド希望でした(笑)。 でもジャージかぁ・・・。 好きな相手が家に来るなんて気合入れても良い場面なのに、何ですかその脱ぎやすさ重視みたいな恰好……明ちゃんに何する気なんですか……(←唐突に公爵様をおとしめてみる・笑)。


本編。 16話がロイ編最終話で、17話が大問題で(笑)、18話が・・・分かりやすく言うとプリンセスレッスン開始、みたいな流れでした。 ロイのお話を読んでいると、いつもよりちょっと公爵様が兄らしくカッコよく描かれていて納得いかない間違えた(笑)、アンティークとレプリカ、というものとの対比を考えてしまいました。 王位継承が上位な弟に与えられたアンティークの懐中時計と、レプリカを贈られた兄。 レプリカって基本的には模造品って意味だし、公爵自身も自分がレプリカを送られた意味を理解しているからこそロイのことを「本物(ジェニュイン)」って言ってたわけだけど、『大正ロマンチカ』という作品で、ある意味とても大きな存在意義をもつ明ちゃんの父親のことを考えると、レプリカって決して否定的なものではないということがよく分かります。 


そもそも明の父親は贋作家ではあったけれど、作品への愛情は人一倍あったわけで。 そしてそんな彼の作品だからこそ、本物と見分けがつかないほど精巧で、味わい深いものだったわけです。 作品を得た誰かにとっては、彼のレプリカこそが本物だった。 そして、そんな作品を通じた明ちゃんと公爵様との出会いだって、やっぱり本物(ジェニュイン)だと思うのですよ。 私は、それが素敵だなって思うのです。 人も物も、誰かにとっては価値があっても、誰かにとっては不要なものだったりすることって、ごく普通にありえること。 ロイが大切にされていたことも、そしって当然、公爵が大事にされていないからレプリカを贈られたわけではないってことも瞭然なので、さり気なく上手いエピソードだったと思います。


と、ちょっと理屈っぽく考えてたあとだったからよけいに、17話の破壊力が半端なくて……!! 何ですかあの可愛すぎる明ちゃんは! 公爵様にときめいていても、つい避けちゃってても、自分から押し倒しちゃっても(!) 、抱かれちゃっても(!!)、何してても可愛いんですけど!!!!(笑) でも一番は、人間とアンティークの関係を、愛された分愛を返すんだって感じる明ちゃんです。 その発想が愛しすぎて、感動してしまったのは公爵だけではなく私もです。 愛って届くんですね、ちゃんと相手に。 人とアンティークという本来まったく別の存在であることも、隔てた時代もぜんぜん関係なく、ちゃんと届くんだな。 そして、それを受け止める明ちゃんと、愛し合いされたいと願う公爵の気持ちもすんなり理解できました。 何か本当にお似合いなんですよねこの二人…。 でもでも、17話のときめきは早紀ちゃんの「これからたくさん恋が出来るね」っていうナイスアシストあってこそなので、公爵は早紀ちゃんに最大レベルでお礼を言うべきだと思います(笑)。  


18話は、ちょっと髪の伸びた明ちゃんがこれまた絶妙に可愛いんですが(もうホントそればっかだな!) 、エマさんの「胸を張りなさい」で泣いてしまったのは、私もでした。 エマさん、本当に粋ですね!(号泣) 「なんで泣くんですか…」って、あなたが優しいからですエマさん。 優しくされると、嬉しくもあるけど、押し殺したはずの感情を思い出してちょっと切なくなって、ふいに泣いちゃうんですよね……。  エマさんに憧れた明ちゃんがちゃんと粋に振舞えたからこそ、エマさんから「胸を張りなさい」という粋な言葉を引き出せたわけで、何だか公爵に絡んできた美女さんも含めて(お子さんへの対応素敵です!)、女性がカッコイイ回でした。 ラスト意味深でしたけどね、明ちゃんにベタ惚れな公爵を見てきたので危機感抱けませんヨ……いや、明ちゃんを守らなきゃ、とか思って別れる選択しなくもないけど、でもそんなの絶対出来ないレベルで惚れてることを読者はみんな知っているので(笑)そこはあっさり信じて7巻を待ちたいと思いますー。 がんばれ公爵! ここではしたないマスターっぷりを発揮しませんように!(←ホントに信じてるの!?)


 ⇒小田原みづえ 『大正ロマンチカ・1』 『大正ロマンチカ・2』 の感想


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