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森博嗣 『サイタ×サイタ』 の感想

サイタ×サイタ
『サイタ×サイタ』


森博嗣


講談社ノベルス
2014年11月5日 第1刷発行/¥1000+税





『 考えないというのは、あるときは、考えることよりも難しいんだよね 』


<ご紹介>
TVドラマ放送中『すべてがFになる』の森博嗣によるXシリーズ第5弾。
「キレイニサイタ」「アカクサイタ」 謎めいた犯行声明をマスコミに送りつける連続爆弾事件の犯人、通称・チューリップ爆弾魔。 その犯行が報道される中、SYアート&リサーチに持ち込まれた奇妙な素行調査。 対象者――佐曾利隆夫に以前の同棲相手へのストーキング疑惑が浮上する。 張り込みに加わったバイトの永田絵里子は、佐曾利を尾行中、爆弾事件に遭遇する。 そして第一の殺人事件が! (裏表紙あらすじより)


<感想>
Xシリーズを読むと毎回同じこと思うんですけど、私、小川・真鍋のコンビが大好きすぎる・・・っ!(笑) この二人の組み合わせシーンが多々あって初めて成立するシリーズだと勝手に思ってるんですけど、そういう意味で今作も大満足でした!! 面白かったー(特に掛け合い漫才が・笑)。





名乗らないどころか己に関する一切の情報を開示しない謎の依頼主。 多発する爆発騒動。 6時間以上ひたすら見張り続けるストーカー。 浮かび上がる二年前の発火事件。 大物政治家の関与。 そして殺人事件・・・。 なかなかに魅力的なキーワードが並ぶ展開で、要するに、世間を騒がす爆弾魔と世間の目には触れないストーカーの微妙な接点を、SYアート&リサーチの目を通して描いていくお話でした。 本編のほとんどが素行調査の対象である佐曾利への尾行シチュエーションなわけですが、皆さん尾行してるだけなのに爆発に巻き込まれるわ死体を発見するわで、おまえはどこのコナンくんだ!と思わないでもなかったです(笑)。 盛りだくさんだなー。


物語の最初に小川さんと真鍋が喫茶店で嘘ネタ話を繰り広げるのですが、私、このシーンが本当に大好きで! 小川さんの「お久しぶり」というアドリブにあっさり対応しつつも実は戸惑ってる真鍋がツボすぎる(笑)。 逆に、彼の「二回目となると難しい」っていう逆襲に怒りつつも最後は笑いたくなっちゃう小川さんも可愛すぎる! 何かもうこのペアが楽しすぎて、永田さんや鷹知さんだと楽しめない・・・(笑)。 永田さんから真鍋へのほんのりラブアピール(?)も、普段の私なら「ラブコメ来た!」とわくわくする筈なのに、恋愛絡まなくていいから小川さんとしゃべって欲しいと思っちゃう。 会話や思考の相性が良いのだと思うのです。 実際、真鍋の謎解きって小川さんとの会話から生まれますからね。 今回、鷹知さんと真鍋は「考える材料が足りないときは考えない」という点で同じスタンスなことが判明するけれど、それでも真鍋は小川さんの疑問に答えようと考えてくれるし、そういうところが好きだなって思います。 彼は「小川につきあって無駄に思考している」と感じているみたいだけど、結局その無駄さが事件解決の糸口になっていることは間違いないので、そういう意味でも良きペアだと思うんだけどなー。 


そんなりるさんにとって、今作のクライマックスである「小川の布団巻き」はときめきのハイライトでもありました!!(笑) 普段クールな真鍋が珍しくみせた「火事場の馬鹿力」――ある意味、副題の「Explosive」な発想と根性と体力で彼女を守ったという事実に、もうホントときめきまして!!(興奮・笑) まさかこんな命懸けの救出劇になると思ってなかったし、普通に考えてもいろんな意味でドラマチックなわけですよ。 しかもそれが私の大好きなペアなんですもの、満足しないわけがない。 思い起こせば1作目でも真鍋は小川さんを庇ってますし、私的には彼女のヒーローは真鍋なんだと思うんですけどね……。 


……何だか、ミステリ小説の感想とは思えないくらいキャラ語りしかしてない気がする(笑)。 ちょっと真面目なことも書いておこう。 作中の季節は夏でした。 1作目の『イナイ×イナイ』がおそらく3月下旬~4月下旬にかけての事件で(萌絵ちゃんがW大に赴任して1ヶ月未満という記述から終期を判断)、そこから少しずつ時間が進んでるなーとこっそりカウントしてるのですが、今回は全部で10日くらいの出来事だったようです。 読んでいて内容が濃かったからもう少し時間がかかっているのかと思ったのですが、短いからこその濃さだったってことですね。 特に最初の死体が発見されてからは変な書き方ですが、死体・死体・自殺未遂・発火(殺害)・発火(殺害未遂)・・・と怒涛の展開でした。 この間たぶん4日間くらい。 この勢いはまさに「Explosive」でして、そう考えると、「依頼人」は本当に止めて欲しかったのかなぁ・・・という疑問が個人的には残ります。


今回も犯行動機は語られないので不明なことが多いとはいえ、真鍋や小川さんたちが行き着いたその結論に、私はどうしても辿り着けなかったんですね。 もちろん犯人のアピールは依頼が持ち込まれる前から爆弾魔という形で始まっていたのだから、急激だと感じるのは私だけの主観であって、依頼の時点でだいぶ行き詰っていたっていうことかもしれない。 でも私は何となく、彼はただ「見てて欲しかった」んじゃないかと勝手に思ってます。 佐曾利がどのくらい優花さんを見つめ続けていたのか。 どのくらい彼女中心の生活をしてきたのか。 これから自分が何をどのように壊していくのか。 ……そういうのを、第三者である「誰か」に、覚えてて欲しかっただけなんじゃないかなぁという気がします。 だってアパート借りるのに「夫婦」って書きます? 周囲の人間に、どうして夫婦って言ったんです? これは本当の本当に勝手な思い込みだけど、物心つく前に離れていった妹に、通常の妹に抱くものとは少しだけ違った感情があったような気がしてしまうのです。 彼が一切を黙秘しているのも、その辺に理由があるのかなぁとか・・・。 行き場のない感情が爆発した結果なんじゃないかと思うと、個人的にはいろいろ納得できました。 間違っててもいいや(笑)。


憶測ばかり書きましたが、今作である意味いちばん納得したのは「爆弾と発火の違い」だったりします。 確かにマスコミなら細かい事実よりもインパクト重視で「爆弾魔」って煽りそう!とか(笑)。 説明してもらうと確かに「発火」なんですけど、そういうことをきちんと考えてこなかったな、という反省も含めてすごく勉強になりました。 それにしても、3作目までは殺害という意味での被害者は1人だったのに、前作・今作で格段に増えてますよね……これもある意味、「Explosive」なのでしょうか。




●Xシリーズ第1作目『イナイ×イナイ』のKindle版はこちら。個人的にはノベルス版の装丁が好き

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