『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・10』の感想

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『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・10』

加藤元浩
講談社 KCGM/2009.1.16/¥419







『 C M B の指輪の主の責任を果たしに来たんだ。 
「 謎を解け 」 って言ったよね 』

<ご紹介>
『月刊マガジン』誌上に掲載中の作品。 今回はop.22~25までを収録。 大英博物館が認める「知を象徴する3つの指輪」を持つ少年・森羅と、元気印の高校生・立樹が、博物学を通して真実を紡ぐお話です。

モンゴル・ゴビ砂漠で、化石の発掘をする兄妹から呼び出され、現地に赴いた森羅と立樹。 そこで彼らを待っていたのは、絶滅した恐竜と人間の化石がすぐ隣に並ぶ岩壁だった。 恐竜と人間の存在には、6千万年という差があるはずなのに、何故一緒に発見されたのか。 この化石は本物なのか――!? 森羅が導いた結論とは!? (『その差6千万年』)


<感想>
今回は4編が収録されてたけど、どのお話も作品傾向が違っていて、相変わらず引き出しの深さは健在だなーと思いました。 私はたいがい底の浅い人間なので(笑)、加藤作品の懐の深さにはとても憧れます。 ただ正直、インパクトという面ではこの巻はイマイチかも…と途中まで思ってたんだけど、op.25『ヒドラウリス』はすごく良かったです。 え?マウちゃんが登場してるからだろうって? それが素晴らしいのは、当たり前です(笑)。 今回も可愛かったw


●Op.22 『その差6千万年』
未踏なるゴビ砂漠、ありえない化石、地層の謎。 相変わらず、博物学好きの嗜好をあおる設定がナイスですw 化石といえば、栃木にも山から水生生物の化石が大量に発掘されるところがあるんですけど、小さい頃から大好きで何度も見に行ったのを思い出しました。 ロマンだわ。 人間がどれだけ頑張っても為し得ないことは絶対にあって、自然そのものが今回のトリック(?)だというのも、まさにそれ。 悠久の大地ってスゴイなぁw

ところで・・・恐竜の化石を岩壁ごと切り抜いて森羅博物館に展示するって…いや、それ、サイズ的に入らなくない?(笑) とか、スコップ1本で崖を滑り降りる森羅をみて、「燈馬くんには出来ないわ…」 とかツッコミ入れちゃいました(笑)。 まぁ、私にも出来ませんが(当たり前)。 


●Op.23 『釘』
呪いのワラ人形に打ち付けられたのは、轢き逃げ事件の被害者!? というお話。
ある人にしてみれば、「不幸のメール」は殺人に絡むもの、ある人にしてみれば、宇治金時を奢るくらいのもの。 自分にとって何が不幸なのか。 それをもう一度考えてみるのは大切なことのように思えました。 ・・・それにしても、学校が舞台になると毎回思うけど…ゼッタイにお嬢様お坊ちゃま学校じゃないと思う、ここ(笑)。


●Op.24 『地球最後の夏休み』
夏休み最後の日、訪れた海で立樹たちは不思議な笑い声を聞き…!?というお話。
怪談とは違うけれど、夏に良く似合う、ちょっと不思議だったり切なかったり熱かったりする、いろいろな体験。 貴重な経験を経て自分が出した答えなら、失敗も成功も別れも出会いも、全部未来の自分が認めてくれるよ。 そんなメッセージが心地よかったです。 でも多分、それに気づくのも、もっと後になってからなんだろうな。 ノスタルジックな雰囲気がお気に入りな一作。

っていうか、夏です、水着です!! 立樹ちゃんの水着姿ですよっ!! 森羅がそのことに総スルーで、ちょっと残念でした。 魚以外にもときめこうよっ(笑)。 いつか立樹ちゃんと二人であの洞窟に行って、素敵な雰囲気になる日がくれば…とか想像しながら読んでました。 アホか(笑)。


●Op.25 『ヒドラウリス』
マウに調査を依頼されたのは、弾くと死んでしまうといういわく付きの楽器・ヒドラウリス。 その特殊性を見抜いた森羅だが、調べるうちに体に異変が起きて…というお話。

『ヒドラウリス』の語源は全然知らないけど、何となくギリシア神話の怪物・ヒュドラを思い出しました。 ヒドラウリスのたくさん突き出た笛の部分は、頭が多かったヒュドラに見立ててるのかなーとか、ヒュドラは毒を吐き出すけど、通常のヒドラウリスも空気を吐き出すことで音が鳴る仕組みだなーとか。 でもって、ヒュドラが吐き出した毒が敵に死を与えるように、このヒドラウリスも敵を殺しているところとか。

いずれにしろ、明確な意図を持って作り上げられた、一つの悲しい楽器のお話でした。 マウがこの楽器を喜んで転売するような子じゃなくて、本当に嬉しかった。 森羅は「売れない」というけれど、私は多分売れると思う。 そういうのが好きな人は、大枚はたいてでも買うよね。 でもきっともう、眠るのが正しいんだと思う。 お疲れ様、悲しい怪物くん。

ところで、ミステリ好きとしては、この楽器を作った天才職人の作品と森羅がまた出逢うような展開だと面白いと思うんだけどどうかな。 綾辻行人の「館シリーズ」みたいに、天才対天才の構図って、燃えるよね!! 

マウのコレクションを見せてもらうという約束は、どうやら次巻で果たされるみたいw ってことは当然出番があるわけで、これまた嬉しいっ!!(笑) 楽しみにしてますー!! っていうか、七瀬さんは何故高山病にならなかったんだろう…鍛え方?(笑)。



⇒次巻 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・11』の感想
⇒前巻 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・9』の感想
⇒同時発売 『Q.E.D. 証明終了・32』の感想
⇒同時発売 『Q.E.D. 証明終了 ザ・トリック・ファイル』の感想


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『猫は勘定にいれません』
オンライン書店【ビーケーワン】・・・『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・10』をbk1でチェック!!

●Amazon
Q.E.D.-証明終了-ザ・トリック・ファイル (KCデラックス) Q.E.D.-証明終了- 32 (32) (月刊マガジンコミックス) C.M.B.森羅博物館の事件目録 9 (9) (月刊マガジンコミックス) C.M.B.森羅博物館の事件目録 8 (8) (月刊マガジンコミックス)






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