『新本格魔法少女りすか・1~3』の感想

『新本格魔法少女りすか・1~3』

西尾維新(著)/西村キヌ(挿画)
講談社ノベルス

  新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)  新本格魔法少女 りすか2 (講談社ノベルス)  新本格魔法少女りすか3 (講談社ノベルス)

「キズタカ……」
「どうした」
「何か言ってよ」
「……ああ」
ぼくは、ベッドの脇まで近付いて行って、りすかの額の辺りをわしづかみにし、そのまま、ぐいぐいと、ベッドに押し付けるようにした。
「よくやった。 貴様はぼくの誇りだ」
言葉を飾らず、そのままの心境を口にする。
「褒めて遣わす。 これからも――同じようにしろ」
「勿論……そうさせてもらうの」
りすかは――にっこりとした笑顔を見せて、疲労を滲ませながらも、それでも気丈に、ぼくに言った。
「キズタカの全てを許せるのなんて…世界に、わたしくらいなんだから……だから、これからも――」

「わたしに許される、キズタカでいてもらうの」



<感想>
「りすか」の感想を書くのは、自分でもものすっごく「今更!」感があるのですが、うっかり読み返しちゃったら相変わらずものすっごく面白かったので、「気持ちに 今更!は ないっ!!」 と思い直しました。 うん、やっぱりイイです、このシリーズ。 西尾氏は多作だし、今でも『戯言』シリーズが一番ファンが多いと思うんだけど、私は断然『新本格魔法少女りすか』が一番ですね。 いーちゃんは、ちょっと馴染めなかったのです(でもちゃんとリアルタイム読者!!)。 


魔法王国・長崎県から「城門」を越えて佐賀県にやってきた、「魔法使い」の少女・水倉りすか(みずくら・りすか)と。
傲慢で狡猾で意味がないほど前向きな「「魔法使い」使い」の小学生・供犠創貴(くぎ・きずたか)。
それぞれの目的のためにりすかの父・水倉神檎を捜すふたりは、神檎の情報を得るために、無法な行いをする「魔法使い」狩りに励んでいた。 様々な「魔法使い」との接触と戦いを経て絆を深めていくふたりだが、その接触こそが、神檎の「箱舟計画」に不可欠なりすかの魔法力を鍛えるための戦いだった。 掌の上で転がされていることを実感しつつも、目的を諦めないふたりは、更なる高みを目指して邁進する!!



というのが私が抱いている当シリーズのあらすじ。 長崎は魔法王国だとか、「魔法使い」と「魔法」使いとは違う存在だとか、細かい設定が盛りだくさんだけど、根本的にはめっちゃ正統派の魔法冒険譚であり、少年少女の成長録であり、最高のラブコメ(笑)だと思ってます。


一見、強敵と戦い自らを鍛えていく、というような少年マンガっぽいノリでありながら、実は、強敵と戦い自らを「鍛えさせられている」という、不条理で凶暴なまでの現実感が漂うところとか、もうめちゃくちゃカッコイイです。 ここまで「現実」を描かずに「現実的」な物語を展開する物語がスゴイ。 そして、その荒波に立ち向かう、キズタカとりすかが、とてもカッコイイ。 キズタカのような本来厭世的な少年が、それでも「みんなを」幸せにしたいと願い、「駒」に過ぎなかったハズの「りすか」という少女と絆を深めていくのを見てるだけで、私の方が燃えてきます!! 私は、語り部にキズタカのような小生意気な少年が選ばれた時点でこのシリーズは「勝ち」だと思うんだけど、どうやら好き嫌いが一番激しいシリーズらしいと知り、びっくりです。 そっかー、残念だなぁ。
  

そういう、物語的のモチベーションも大好きなんだけど、このシリーズは構成的な部分も大好きですw お話の中心が「魔法使い」とキズタカたちの戦闘シーンにあるのは間違いんだけど、魔法力vsキズタカの頭脳戦っていう構図に、タイトルの「新本格」がプラスされるので、深みが出るんですよね。 なぜ「新本格」なのか、なぜ「魔法」なのか、なぜ「少女」なのか――。 一見萌え狙いのタイトルにこんな意味があったのか!!と思うようになるストーリー展開も含めて、その深さに改めて頭がさがる思いです。 


…とか言いつつ一番大好きなのは、当然の如く繰り広げられるラブコメっぷりなんですけどねー(笑)。 キズタカとりすかの暗黙の了解「ではない」ヤキモチが素敵です。 りすかと初めて出逢った時のキズタカの 『あ……』 っていう気持ちは、今でも無自覚の一目惚れだと私は信じてます!!(笑) 決して甘くない、流血に彩られたふたりの、それでもお互いを信頼する気持ちがイイ。 第8話 『部外者以外立入禁止!!』 で、初めてりすかとキズタカが同等の力を出し合えたときとか、嬉しくて泣きながら読んでました(泣くな・笑)。


続きとなる第10話 『由々しき問題集!!』 が収録された文芸誌 『ファウストVol.7』も読みましたが…これまた熱かった!! あと3話で完結らしいけど、どうか、キズタカがみんなを幸せにできるような、りすかがキズタカを幸せにしてあげられるような、キズタカが目覚める時にはいつもりすかの膝枕があるような(笑)、そんな幸せが彼らに訪れることを願ってます。




⇒西尾維新作品 感想一覧


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『booklines.net』様 『読丸電視行』様 5/10『本読みの記録』
オンライン書店【ビーケーワン】・・・『新本格魔法少女りすか・3』をbk1でチェック





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