『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・9』の感想

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『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・9』
加藤元浩
講談社 KCGM/2008.10.17/¥400







『アンデスの歴史は21世紀の今もなお 解くべき謎を与えてくれるんだよ』


<ご紹介>
講談社月刊マガジン誌上に掲載中の作品。 今回は前後編1編と、読みきり2編を収録。 大英博物館が認める「知を象徴する3つの指輪」を持つ少年・森羅と、元気印の高校生・立樹が、博物学を通して真実を紡ぐお話。 兄弟作の『Q.E.D.』は、来春NHKでドラマ化決定です。
ブローカー少女・マウの招待で、ペルーにやってきた森羅と立樹。 数百年の時を超え、インカ時代の黄金が発見されたという。 金儲けを目指すマウに対し、黄金の稀少性から乗り気になれない森羅だが、真実を知りたい気持ちが彼を動かす。 しかもその発見には、一人の研究者の命が犠牲になっているという。 森羅たちは、研究者を案内した少年と共に、黄金を目指し地下へ乗り込むのだが…!?(『太陽とフォークロア』)


<感想>
マウちゃんがいっぱい登場してくれたので、8巻の寂しさは挽回できました(笑)。 全部で3編あるけれど、やぱり表題作『太陽とフォークロア』の出来がとても良くて大満足w 私は歴史好きが高じて大学で史学を専攻し(しかしホンットに役立っていない・笑)、一応博物学も学んだ人間なので(しかし以下同文w)、このシリーズはその頃ドキドキしながら学んでいた時の気持ちを思い出させてくれます。 それにしても、森羅と立樹ちゃんは世界中の遺跡が見れて良いなぁ…!! 私もマチュピチュ行きたいです!!

では、各話語り。 いつも通り絶大にネタバレです。 未読の方は回れ右ですよー。





●Op.19 『太陽とフォークロア(前後編)』

あらすじのお話。
インカの謎めく文化や歴史は大好きなので、今でも興味の範囲で本を読んだり、手っ取り早くTVで知識を増やしたりしてます。 TVって「インカの地下道を本邦初公開!!」みたいなのをたまにやってるけど、あの取材スタッフになりたいと何度思ったことか!!(笑) …いや、そこに行くまでの苦労はあると分かってます。 でも羨ましいのよ~。
まぁそんな訳で、歴史好きにはかなり興味深いネタを扱ってくれている良作でしたw トリックとか、インカという謎めく雰囲気と殺人事件という設定が妙にマッチしてて、読んでてただただ面白かった!! 『C.M.B.』らしいお話に仕上がってたと思いますw

歌による伝承を記した場所の方が、黄金よりもっと凄いと言ってくれた森羅が大好きです。 歴史の中で、黄金や宝石による煌びやかな遺産も大切だけど、伝わる文化の方がもっと素晴らしい。 そういう気持ちが分かるから余計、今回の事件はツライかな。 彼が、どうしても守りたかった場所。 でも、その場所が、現実には彼を縛ってしまっていたのか。 彼の太陽は、明るいだけの他国ではなく、脈々と受け継がれた遺産そのものだったはずなのに、ね…。 暗闇の地下道で見失ったものは、彼の生き方そのものだったのでしょう。

ところで、彼と教授はどこまで情報を共有してたのかな。 地下道へ踏み入った森羅たちの後を、教授が追おうとしていたり、地下道で彼が誰かに引っ張られるような描写、それからすぐ留学の途につこうとしていたことを考えると…同じペルー人である彼を庇った部分があるのかもしれないですね。


●Op.20 『メタモルフォーゼ』
図書室に人知れず掲げられていた、一枚の絵。 有名な昆虫学者・メーリアンの絵だと見抜いた森羅が100万円相当の価値があると言ったことで、後日その絵が盗まれてしまい…?

全然関係ないんだけど、『世界姪作全集』が気になって仕方ありません!! 妹ならぬ姪だなんて、どこまでマニアックな全集なのっ!?(笑) いやぁ隅々まで面白いですw
トリックとしては、まず反射かどうか確かめる気がするんだけど、やっぱり「100万円の絵」とか「盗まれるかもしれないという意識」が、とっさの判断を狂わせるってことなんだろうな。 それにしても、恋が失われることが少女の変化=メタモルフォーゼに繋がるって描写がなかなか粋です。 メーリアン自身の自立した生き方を紹介してくれたことで、説得力が増しているのが良かったのでしょう。


●Op.21 『死滅回遊』
海中写真を撮るため、沖縄を訪れた二人。 スキューバダイビングのインストラクター夫婦の妻は、何故か旦那が元妻を殺したのではと疑っていて…?

泳ぐのは唯一好きだったスポーツなので(笑)、スキューバは一度体験してみたい。 きっと綺麗なんだろうなぁ(怖そうでもあるけどw)。 作品としてのトリックも動機も、正直薄いかな?という感じ。 けれど海中の生き物や沈んだ船の様子などがしっかり描かれてて、その点が良かったです。 死滅回遊と底引き潮のことはあまり知らなかったので面白かったし。 夫を疑いつづけた奥さんは、愛という幻想に惑わされず、きちんと彼と向かい合える勇気ある女性だったと思います。


⇒次巻 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・10』の感想
⇒前巻 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・8』の感想



<関連サイト様>
オンライン書店【ビーケーワン】・・・『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・9』をbk1でチェック!!





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