2008.09.15
『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の感想/TURN23 『シュナイゼル の 仮面』
バンダイビジュアル
発売日:2008-12-19
谷口悟朗(監督)/大河内一楼(脚本)
福山潤/ゆかな/櫻井孝宏/水島大宙
●TURN23 『シュナイゼル の 仮面』
フレイヤに巻き込まれたと思われていたナナリーは生きていた。 しかも、シュナイゼルの手の元で。 動揺するルルーシュだが、スザクとC.C.と共に誓った未来のために、ナナリーと決別する。 目指すは<ゼロレクイエム>。 そして、富士山上空でシュナイゼルとの最終決戦が始まる・・・!!
『 では、ギアスの方が正しいと言うのですか? 』 (ナナリー)
今回、一番感じたこと。 それは、「触れれば、分かるのにな」ってこと、でした。 ルルーシュがどれだけナナリーを愛しているのか、どれほど様々なことを悔いて、未来を創ろうとしているのか、どれだけの覚悟をもって、シュナイゼルと対峙しているのか。 そんな彼の気持ちは、ナナリーが触れさえすればきっと簡単に分かってしまうくらいのもの、なんだと思います。 仮面を被らないルルーシュの想いなんて、長年一緒に過ごしてきたナナリーが一番よく知っている素顔と同じはずなのだから。
『 どうして…? それは、わたくしの為ですか? もしそうなら、わたくしは…!! 』 (ナナリー)
『 おまえの為? …我が妹ながら、図々しいことだ 』 (ルルーシュ)
それなのに『R2』においては、ルルーシュとナナリーの間はずっと隔絶されていて、指の先すら届くことはない。 一度だけ、ルルーシュが万感の想いを込めて叫んだナナリーの名が、彼女の耳に届いただけでした。 あとはもう、全てルルーシュの嘘と仮面越しの対話しかなく、しかもシュナイゼルによる嘘と仮面がナナリーの判断を濁らせる。 多分、たった一度でも手が触れ合えば、ナナリーはルルーシュの震えに気づけたのに、な…。 そう思うと、どうにもこうにも悲しくて悔しくて…。 ルルとスザクの共闘をずっと阻んだことといい、やはり私の敵はシュナイゼルだと再確認しました。 許さん(笑)。
『 おまえは今まで、ナナリーの為に… 』 (C.C.)
『 もう、特別扱いは出来ない。 消えていった数多の命の為にも、俺たちは立ち止まる訳にはいかないんだ。 そうだろ、C.C.…!! 』 (ルルーシュ)
『 …あぁ、そうだな。 ルルーシュ…!! 』 (C.C.)
だから余計、今回C.C.がルルーシュにしてくれた「触れ合い」が、とにかく嬉しかったです。 今までも度々C.C.は、下を向くルルーシュに触れ合うことで背中を押してきた。 けれど今回は。 一方的に背中を押すのではなく、お互いの体の重みを感じあうかのように背中を預け合うことで、「一人じゃない」ことの確認が出来たんだと思う。 「手が触れる」っていうのも、『コードギアス』では何度も象徴的に描かれてきたこと。 共犯とか秘匿とかそんなの全部関係なくて、ただ触れ合えば伝わることって、きっとあるんだよ。 それが、次に進む途を示してくれることって、きっとあるんだ。 このシーンの最後の、何かを決意したようなC.C.の表情が好きです。 ルルーシュが迷いながら自分が出来ることをして、自分が守りたい人達を守っているように、C.C.もまた自分の力でルルーシュを守ろうという決意が固まったようにみえました…哀しいほど。
『 …僕は彼の剣だ。 彼の敵も弱さも、僕が排除する。 だからC.C.、君は盾になってくれ 』 (スザク)
『 え? 』 (C.C.)
『 守るのは、君の役目だ 』 (スザク)
ずっと待ち望んでいたルルーシュとスザクの共闘が見れて、本当に嬉しいこの数話!! しびれるぜ!!(笑) 「共闘」というのは決して戦闘的なことではなく、こういう精神的な支えあいのことだったので、成長したスザクの姿に惚れ惚れします。 一度「こう」と決めたら揺るぎなく信念を貫けるスザクの存在は、意外と情に流されやすいルルーシュのために在るかのようで、二人揃ってやっと両翼と成り得るんだ、と実感。 だからこそ、スザクには自分のことも大事にして欲しいな…。
『 だったら、主義主張はいらない。 システムと力で平和を実現すべきでは? 』 (シュナイゼル)
スザクを見てると、あの頑固な様子に「揺るぎない意思」というのを感じます。 一方、シュナイゼルを見てると、「揺るがない意思」の持ち主だと感じる。 …何が違うとなれば、結局は、「人を信じられるかどうか」なんだろうな。 スザクはルルーシュを信じた自分を信じた。 でも、シュナイゼルは? 今回のコーネリアのように、何時でも誰かを殺せる準備をしておいて、躊躇いなくスイッチを押せる彼には、そういう心理はないのかもしれない。 だから自分を信じて揺るがない。 そういう人だから、頼るところはシステムになっていまうんだろうな。
何度も書いてるけど、私は正直シュナイゼルがどう考えているかはあまり興味がなく、それよりもルルーシュが、スザクが、C.C.が、どういう道を選んで生きていくのかを見たい。 あと2話、彼らの生き方を見届けたいですw
『 恐れることはないっ!! 未来は、我が名と共にあるっ!! 』
行けぇ、ルルーシュ!!
●オマケ(笑)/今週のセシルさん
ニーナが食べていたホットドックは絶対、セシルさん制作だよね。 だって、紫色のソースがかかってたもん、あり得ないっ!!(笑) 無音声だったけど、ニーナの「何これ…」的な表情に、セシルさんが「どう?新作の紫芋ドレッシング(何だそれ)なんだけどお口に合う?」とか訊いて、ロイドさんが「紫芋をどうしてドレッシングにしようとするんですかぁ!?」とか反論して、でもセシルさんピンと来ない、みたいな(笑)。 いや、全然紫芋じゃなくても良いんですけどね、彼女の良さは変わらないから(笑)。
・次回感想 ⇒TURN24 『ダモクレス の 空』
・前回感想 ⇒TURN22 『皇帝 ルルーシュ』
・シリーズ感想一覧 ⇒『コードギアス 反逆のルルーシュR2』感想一覧
・公式サイト ⇒『コードギアス 反逆のルルーシュR2』公式サイト
・CDはどれも気になる!!
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