『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・8』の感想

C.M.B.森羅博物館の事件目録 8 (8) (月刊マガジンコミックス)

『C.M.B.森羅博物館の事件目録・8』

加藤元浩
講談社月刊マガジンKC/2008.6.17/\400



『人の倫理観は ブレーキにならないんだよ』



<ご紹介>
講談社月刊マガジン誌上に掲載された4編を収録。 大英博物館が認める「知を象徴する3つの指輪」を持つ少年・森羅と、元気印の高校生・立樹が、謎めく知識の断片を論破する!!
ウスバカゲロウの写真の鑑定を依頼された森羅。 だがその写真と共に送られた手紙には、『日本の1億3千万の人間が被害者となるだろう』という、恐るべき復讐の予告だった。 史上かつてない規模の犯罪予告に、森羅は…!!(1億3千万人の被害者)
   ⇒『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・7』
   ⇒『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・6』


<感想>
今回も、兄弟作 『Q.E.D. 証明終了・30』(⇒感想)と同時発売でした。 読みきり4編が読めるなんて、かなり贅沢な1冊ですw ただ、個人的に、今回マウちゃんの出番があまりなかったことがかーなーりー残念っ(笑)。 いやだって、カワイイんだもん…(笑)。 相変わらず小ネタも満載で、見つけてはニヤリとするのも楽しいところですw
以下、各話語り。 トリック以外の部分も描写が丁寧な『Q.E.D.』に比べて、短編が多い『C.M.B.』は、ネタバレしないように書くのが難しいのです。 「未読なの」って方は、ご回避下さいね。



●op.15 1億3千万人の被害者
あらすじのお話。 いきなりシリアスでした。
あのですね、ラストで描かれる、事件の真相を知った人々の反応。 現実には、あんなに画一的なものじゃないと思う。 そう思うんだけど、本当に我が事のように感じてくれる人も少ないんだろうな、ってことも、想像ついちゃうんですよね。 加藤先生が敢えて描いた誇張表現。 だからこそ、妙に胸が痛い。 ラスト1コマの台詞が持つ破壊力は、THE YELLOW MONKEYの名曲 『JAM』 を思い出させました。 …何となく、伝わるかなこのイメージ。
冤罪を受けた方の苦労を分かることは、絶対に不可能です。 想像は出来るけど…大変なことだと思います。 「ミルグラムの実験」でスイッチを押し続けた人の精神状態だって同じ。 ただ、ひとりひとりがもう少しずつでも優しくなれたら、何かが変わったのかなと思うと、ちょっと切ないです。 ストーリー的にも、トリック的にも、『1億3千万人の被害者』というメッセージがすべてでした。 


●op.16 メテオライト
巨大クレーターの調査のため、カザフスタンを訪れた森羅と立樹。 500キロを超す隕石の衝突が考えられるはずなのに、1粒の隕石も発見されないのは何故なのか…。
加藤先生の描く宇宙関連作品は、やっぱり良いな!! 『ロケットマン』(⇒感想)は本当に最高でしたw どうしてもロマンを感じてしまうのは、やっぱりそういう想いが込められてるからだと思います。 「頑固なバカ」っていう部分に、愛を感じるもん。
それにしても、隕石はどこへいったのかという謎とともに、隕石は誰のものなのかという謎を見事に裁いた森羅は、大岡越前ちっくでちょっとカッコよかったです(笑)。 宵闇に紛れた刺客をバッタバッタとなぎ倒す立樹ちゃんも同様。 あ、ちょっとイイかも、『僕の彼女はボディーガード』とかどうです?(笑。パクリだ)。 それはともかく、夜泊まるのは同じ部屋なのでしょうかボディーガードさん…(えー!!)。


●op.17 櫛野村奇譚
立樹と森羅が訪れたスキー場で、「櫛野村」という古い村の存在を知った二人。 そのスキー場で吹雪に遭ってしまうが、そこを抜けると何と昔の櫛野村で…!!
『Q.E.D.』でも一度あった、タイムトラベルもの。 いや、面白かったです。 連鎖を断ち切るという、明らかにパラドックスを要求された難しい旅だったと思うんだけど、ちゃんと謎を解いた森羅と、猟師さんを止めた立樹ちゃんに拍手っ!! あんな理由で殺されたら、ホント浮かばれないもの。 おじいさんの正体に至る全てでパラドックス度が高くて、それがストーリーを厚くしてくれた気がします。 「奇譚」というのは、ホント正解でした。 
二人が行った「超上級者コース」へのゴンドラに、「この世の終わり」と書いてあるんだけど、猟師夫婦にとっては何度も繰り返す絶望が、まさに「この世の終わり」だったんだなと思うと、あのふざけたような文言が妙に深く思えます(笑)。 
あと一言ツッコミ。 立樹ちゃんがお転婆を隠してる設定って、もう綺麗さっぱり消えてる気がします(笑)。


●op.18 牡山羊の像
博物館のレイアウト変更をするために、森羅は運送会社を手配する。 それを聞きつけ、牡山羊の像を盗もうと考えた犯人は、運送会社を買収して…!!
という訳で、唯一のマウ登場話でした(え、それが主体?)。 学校のシーンが出てくるたびにツッコミますが、良家のご子息ご令嬢が通うって設定は無理だと思う。 絶対に普通の県立高校だって!!(笑)
という話は置いといて、森羅の新しい博物館。 とても魅力的で、是非行ってみたいな。 博物館は本来、導線といって、人が歩くことを考えた配置を重視する傾向があるんだけど、ホントはそんなの関係なく、見て触って楽しめたら充分だと思う。 森羅の博物館は、そういう場所にちゃんとなってて、嬉しくなりました。 展示物を大事そうにみる彼も、可愛いかったです。
森羅のお母さんが言ってた、「本当に綺麗な貝殻を見られたのは誰?」という答えが、最後に提示されている構成も上手でした。 博物館の場所を教えてもらう=貝殻があることを教えてもらう、という対比。 ここには子供たちが当てはまり、自分で博物館に行くことを決めた崖渕さんは……「本当に綺麗な貝殻」を見られる人、ということ。 綺麗な終わり方ですねw


 ⇒次巻 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・9』の感想


<関連サイト様>
●TB送信先サイト・・・『或る書店員の戯言@週休1日モード』
オンライン書店【ビーケーワン】 … 『C.M.B. 森羅博物館の事件目録・8』をbk1でチェック!!


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