『ヒメギミの作り方・1』の感想

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『ヒメギミの作り方・1』

和泉明日香
白泉社花とゆめコミックス/2008.5.2/?410




『・・・立場?  大事な人の宝物を守るのに 
そんなのわきまえる必要あんのか!』



<ご紹介>
白泉社『LaLaDX』で連載中の作品の、第1話~4話(+描きおろし)を収録。 天涯孤独の身から一転して二人の執事(!!)を持つことになった「まりあ」の、ほんわりロマンスですw
義理と人情それから笑顔!がトレードマークのまりあ。 ある日、母を亡くし孤独なまりあを「姫」と呼ぶ二人の男性・ルーファスとユリが現れた!! とある国の王様が行方不明だった父親らしいのだが、今は危篤で最後にまりあと会いたいと願っているのだという。 母を一人で死なせた彼を許したくないけれど、義理と人情の間で板ばさみになり、結局会いに行くことに。 けれど、出発までの一週間で二人と過ごした生活は、思いのほか温かくまりあの寂しさを癒してくれた。 そんな時、彼女の存在を快く思わない一団に、まりあは誘拐されてしまい…!!
    

<感想>
ちなみに、1巻帯のアオリは「両手に執事!!?」でした。 いや、間違ってないけど、狙いすぎだと思うそれ…(笑)。 
お話としては、まりあが王国のヒメギミになって…というロイヤルな展開ではなく、何故か全く正反対の、「家族」を求める方に流れていくことになるのが、この作品の面白いところ。 王女という「みんなの姫君」ではなくて、「まりあ」という個人が持つ魅力=姫、という部分が描かれていくわけです。
 
だから根本的には、「家族」が欲しいまりあちゃんと、それを支える生真面目だけど優しいルーファス、人当たり良く家事万能なユリが繰り広げる、ファミリーロマンス。 そして、ラブコメ(笑)。 お約束加減が何とも微笑ましいのですw


姫君だしW執事だしと、モチーフは白泉社らしく大胆。 でもヒロインまりあちゃんは、そういう部分には全く頓着してないんですね。 ファッションはいつもジャージだし(笑。貧乏だったから)、ルーファスとユリがひたむきに「姫」として大事にしようとしてくれても、彼女が求めているのは「温かさ」。 そして、その象徴としての「家族」。 
なので、執事ズの気持ちが「姫」への忠誠なら、それは彼女には価値がないものだっていうのが、この作品の素敵なところ。 そして、悲しいところでもある。 だって「宝物より、家族になりたい」と温かさを求める理由が、まりあが一人で生きてきた寂しさに由来してるから。 執事という責任から優しくしてくれることが悲しくて、でも嬉しくて、でもやっぱり「家族」になりたいっ!! という超ポジティブなお話なので、私は素直に好きです、これ。


例えば病気の時に寄り添ってくれる人の温かさが嬉しいのに、「姫様が心配するようなことじゃない」とか言って傷つけちゃうような、言葉を伝える難しさとか。 「立場」の違いが生む感情のずれを、義理と人情とそれから笑顔wで否定するまりあちゃんが微笑ましい。 そしてそんな彼女に、「立場」が大切だったはずの二人の執事がどんどんメロメロ(笑)になっていくのが、本当に嬉しい。 でもって更に、「家族」にはなったもののお互いが大事すぎて、「あれ?でも家族ってこんなにドキドキしたっけっか?」と思うに至るまりあちゃんが、どーにもこーにも可愛くて仕方ないんです!!(笑)


暫らくはこんな調子で、「家族未満と家族以上を繰り返すお話」になるのでしょう。 第4話ではそんな調和をちらっと崩すカール少年も登場するけど、基本的に毒のない、ほのぼのしたお話。 とりあえず、件の父親の顔はひとコマもまともに描かれていないくらいなので(笑)今後、執事たちの思惑とか国のこととかが描かれれば、もう少し幅の広がりが出てくるかもしれません。 


以下短く各話語り。 雑誌掲載時の感想へもリンクします。

・第1話  ⇒『LaLaDX5月号』の感想
出会いの話。 掲載時に普通の読みきりだったため、作者さんの「描きたいこと」が詰め込まれすぎててやや読みづらいけど、それは白泉社さんの仕様なので仕方ないのです(笑。この後の連載化がかかってるので)。 個人的には、「騙すことになっても仕方ないと思ってたたのに!」と困り果てるルーファスさんに1票(笑。何の票だよ)。 

・第2話  ⇒『LaLaDX9月号』の感想
海でバイトで社交ダンスでクーラー!!なお話(笑)。 ルーファスさんメインでした。 花火のシーンで「来年もさ来年もずっとです」と思わず口走る彼に1票。 本当に盛り上がるのは懐中時計の場面なんだろうけど、ここの「思わず言っちゃった!」っていう素直な感情の方が、私の好みでした。 元気づけてあげたかったんだよね、まりあちゃんをw

・第3話  ⇒『LaLaDX11月号』の感想
学園祭でコスプレで演劇でほっぺにちゅー!!なお話(分かるのかコレで)。 ユリさんメインなんだけど、彼が着てる着ぐるみに夢中だったなんてナイショですよ?(笑) 「必要とされたい」ユリが自分のアイデンティティを見失ってしまうのだけど、そこから這い上がる要因が、まりあの「いてくれるだけでいい」という全肯定だっていうのが微笑ましいです。 そんな訳で、今回はユリに1票。

・第4話  ⇒『LaLaDX1月号』の感想
カールくんが婚約者で温泉で雪で家族!!なお話。 まりあちゃんが雪の中でハーフパンツです。 びっくりです。 でもって、3つ並んだ雪だるまに思わずウルウルしてしまいました。 雪だるまは冷たいはずなのに、「一緒」っていう言葉が添えられるだけで何故か温かい。 この絶妙な加減にノックアウトでした。

・描き下ろし
何て微笑ましいのっ。 とりあえず、おでん屋の暖簾とせなかの哀愁がこんなにハマる執事は他にいまい(笑)。

●『和泉明日香』 関連記事 ⇒『トカゲ王子(全2巻)』の感想


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『マンガ一巻読破』
オンライン書店【ビーケーワン】 ・・・『ヒメギミの作り方』をチェック!





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