『君に届け・6』の感想

img20080503.jpg


『君に届け・6』

 椎名軽穂
 集英社マーガレットコミックス/2008.3.10/\390








『黒沼が来たら・・・ もっともっと楽しいです!』


<ご紹介>
『別冊マーガレット』に連載中の作品。 今回は、episode21~24を収録。 貞子と呼ばれる一見陰気な少女・爽子が、人を知って恋を知る、青春真っ向勝負な作品ですw

爽子の友人・千鶴が待ち続けていた幼馴染の徹が帰ってきた。 再会に喜ぶ千鶴だが、徹が結婚すると知って大ショック。 「結婚」という事実に実感がわかないまま徹と会えずに終わり、千鶴は自分の気持ちを持て余し、爽子とあやねは彼女の力になれずに落ち込むばかり。 そんな千鶴のために、徹の弟・龍がもう一度徹を呼び戻す。 みんなの応援を背に、徹と話す千鶴。 二人はいっしょに育った思い出を語りあい、そして・・・。
    ⇒『君に届け・5』の感想    ⇒『君に届け・4』の感想
    ⇒『君に届け・3』の感想    ⇒『君に届け・2』の感想
    ⇒『君に届け・1』の感想


<感想>
こんなに優しく人がフラれるお話に、初めて出会いましたっ。 千鶴と徹が夜道を歩くepisode.23『初雪』は、もうずっと泣きっぱなし。 ホントなら失恋なんて切なくて残酷な感情を残すハズなのに、一歩一歩、二人の過去をなぞる様に思い出して、「大切」さを再認識しあった二人の結末に、悲壮な感情は一切なくて。 「おめでとう!」と言った千鶴の笑顔が、もう全てです。 痛みもあるけれど、貰った優しさの方がずっと大きい。 
前巻のくるみちゃんの時もそうだったけど、「君に届け」という願いが篭ったお話ばかりで、ホント、これだから『君に届け』は大好きだっ!!


すき、と告白した千鶴の本心を、徹は絶対分かってる。 でも、答えはシンプル。 『・・・オレもだよ』っていう答えに表れた徹の思いは、「恋愛」じゃないけどでも「すき」なのだからこの答えしかない、っていう意味だと思う。 絶対にはぐらかしたわけじゃない無いことは、千鶴も分かってる。 自分が愛されていることは充分知ってるんですよね。 だからこそ、切ないんですけど…。


もしかしたら、徹のやり方はズルいのかもしれないなって、ちょっとだけ思いました。 だってあんな風に、ひとつずつ二人の思い出を確かめ合って、千鶴との過去が大切だって全身で伝えて貰えたら、もう何も言えないよ。 自分がいかに大事にされてきたかを思い知って、静かに気持ちを仕舞うだけじゃん? でも、そんな徹の優しさが犯罪級にズルイとしても、それ以上の、奇蹟的な幸せを千鶴に届けてくれたはず。 


その「奇蹟」が、「ちー」っていう呼び方に集約されてるんですね。

『なんでオレが「ちー」って呼ぶか わかる?』

答えは、「笑顔」になるから。 最初、その「笑顔」は、徹が「ちー」って呼ぶことで幼い千鶴が釣られてニーって笑うからかな?って思いました。 うん、多分それもある。 でもきっと、それだけじゃないんだ。

「ちー」って口にした人みんなが、笑顔になる。 「ちー」っていう千鶴の名前そのものが、徹の笑顔の源なんだよっていうことを、全身で表してたんじゃないかな。 世界でイチバン可愛い「妹」に、自分の笑顔を見てほしいという気持ちもあったかもしれない。 実際、千鶴が思い浮かべる徹は、いつも笑顔だもの。 そして、そんな徹の笑顔を見て千鶴も笑うのであれば・・・それは、とてもステキな笑顔の連鎖。 幸せのループ。 その想いに、揺らぎはない。 それは「恋愛」には「届かなかった」けど、千鶴としか築けない、温かい関係なんだと思いました。 


状況的に千鶴はフラれたんだけど、代わりに最大級の家族愛を貰ったんですね。 千鶴の心には、徹の優しさとか、爽子やあやねちゃんの気遣いとか、龍の不器用さとか、いろんな想いが初雪と一緒に優しく降ってきたはず。 この後の千鶴の恋は、安心して龍に任せておけば良いんだなって思わせてくれる埠頭のシーンもあって、もうホント大号泣だった23話。 傑作だっ。


で。 もちろんそんな千鶴を支える爽子ちゃんたちの友情も熱かったし、篤かったです。 風早が言ってくれた「そーいう役割」って、今回だと、爽子は千鶴に泣くきっかけをあげた役割。 あやねは、一緒になって龍ヒドイと千鶴を応援する役割。 そこに行き着くまでに悩んだ二人だけど、その間二人の心は千鶴でいっぱいだったわけで、本当にこんなに悩んでくれる友達がいてくれる心強さっていうのが、羨ましいくらいにステキだったなw


で、で!! episode24のクリスマスの話は、久々に爽子メインのお話。 それまでと一転して、うきドキ(註・うきうきドキドキ/笑)しながら読みましたw 初めての「みんな」とのクリスマスに喜ぶ爽子と、珍しくちょっと強引(笑)に爽子を誘う風早のやり取りが、どこまでも微笑ましくて可愛いよぅっ!! ちなみに、クリスマスを家族でっていう発想は、りるの家と非常に近いので、抜け出せないハラハラ感に、妙に親近感でした(笑)。 

お父さんに間違われちゃった帽子と引き換えに手に入れた携帯電話。 待っててくれた風早の笑顔。 そこに最初に入る風早の名前。 通じ合ってるかのような風早からのプレゼントも、オチの腹巻も、どこまでも温かかったな。

この「温かさ」は、爽子が頑張って気持ちを伝えてきたからこそ得た宝物。 頑張って、思いを「君に届け」た結果なんですよね。 誰かの想いが誰かに届く、そんな物語を今後も期待してます!!
⇒次巻『君に届け・7』の感想


<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『☆My Comic List☆』
●TB送信先サイト・・・『或る書店員の戯言@週休1日モード』
オンライン書店ビーケーワン

          ⇒bk1で『君に届け・6』をチェック!!






Loading...
Secret

☆Web拍手ボタン

押して頂くとりるがハリキリます(笑)

☆カテゴリ

☆サブカテゴリ (タグ)

 

☆最新コメント

☆リンク(おすすめサイト様)

☆アクセスカウンタ

QRコード

QRコード

RSSリンクの表示

アクセス解析

関連記事Loader

[猫カフェ]futaha

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

☆検索フォーム

☆購読予定一覧

☆アニメDVDの人気ランキング

☆更新日カレンダー

プルダウン 降順 昇順 年別

07月 | 2017年08月 | 09月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


☆オススメ