『図書館危機』の感想

図書館危機
『図書館危機』
有川浩/徒花スクモ/メディアワークス/2007.3.5



『あたしたちが被るのは 泥じゃない。
 図書隊が被るのは 血なのだ――』



<ご紹介>
『図書館戦争』 『図書館内乱』に続くシリーズ第3弾。 最終巻『図書館革命』は2007.11.10に発売決定。 なお、白泉社『LaLa』とメディアワークス『電撃大王』で漫画連載中。

公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まるために「メディア良化法」が施行された現代。 図書館は、その検閲から本を守る機関として機能している。 笠原郁はそんな図書館の特殊部隊に無事配属、さてこれからという時に、自分が憧れて止まなかった「王子様」の正体を知らされて大混乱!! しかし、堂上教官との接し方を悩む間もなく事件は続き、気づくと図書館に未だかつて無いほどの危機を迎えていた。 郁と図書館の明日は…!?
    →関連記事 『図書館戦争』の感想
    →関連記事 『図書館内乱』の感想
    →関連記事 『図書館革命』の感想 (2007.11.17)


<感想>
『図書館内乱』が登場人物にスポットを当てた頭脳戦というかラブコメというか(笑)な展開だったため、少し忘れがちだったけど、このシリーズは戦争さえ厭わない覚悟で本と人間とを守るお話だったんだ。 といこと、を強く再認識させられた一作。 いや、ラブコメも十分堪能させて貰ったんですけどねw(笑)。


総じて『図書館戦争』時よりパワーもバランスも(ラブコメも)アップしているため、ページを捲る手は止まりません。 様々な人が本や言葉に熱い想いを抱いていて、でもそれってやっぱり人それぞれなのでたまに行き違い迷いながらも、自分を貫く姿勢に涙!! 痴漢は大罪だし昇進は大切だし、カミツレの花言葉が一冊を通じて流れ続ける構成が巧すぎです。 最終章での命がけの戦いは、理想を追うが為の激しいもので、泣きながら読んでしまいました。 あぁもう駄目、大好きです…!!
読了後も頭の中で図書館メンバーが大暴れする勢い(夢に見た・笑)でオススメ!! 下手すると郁と堂上のラブ話に終始しそうなので(笑)、自主規制気味に各話語り。


●王子様、卒業
『図書館内乱』の驚異的な「引き」で悶え苦しんだ私にとっては、この章が処方箋(笑)。 しばし郁と一緒にパニクりましたが、「宣言」のおかげでやっと落ち着きました。 小牧の郁への正確なフォローは、正論一辺倒ということでもなく、堂上への思いやりにも溢れていて素敵。 そんな小牧も、毬江ちゃんが絡むと正論さえ見失いそうになる熱さがある。 堂上は堂上で郁に対する素直さと公平さはとっくに見失っているので(笑)、このコンビはよく似てますね。 王子様であることを堂上は認めないだろうという予想はビンゴ。 図書館で痴漢って男性は意外とピンと来ないんだとふむふむし、全面的に柴崎の毒舌に賛成でした。


●昇任試験、来たる
『図書館戦争』で郁に対抗心を剥き出しにしてた手塚に小牧が言った言葉、「今よりも面白くなると思う」が現実になったお話だったと思います。 柴崎もだけど、郁という存在が良いスパイスになって彼らの人間性に深みを出してきてますよねw 
カミツレの徽章に込められた想いを知ったとき、私の背中も郁のように自然と正されました。 「苦難の中の力」、自戒も込めて心にとどめたいと思います。 そんなシリアスな一方で、カミツレが郁と堂上のデートも紡いでいて何ともロマンチック。 まさか堂上の方からそう出るとは…とニヤニヤしてしまいました(笑)。


●ねじれたコトバ
良化委員会との「違反語」に対する真摯で精悍な戦いを、たっぷりのエンタテインメントをつぎ込んで描いた良作。 好きな異性を干支に例える斬新な折口さんと、数え切れないくらいの異形に例えられ続ける玄田に大笑いでしたw 今までどれほど玄田の破壊力が本と人を守ってきたのかを思い知るのと同時に、この二人の絆が最終章への助走になると思うと切ないくらいです。
他のことには従来どおり鈍いくせに、柴崎のことには敏感になった手塚も可愛いですが、「お前が傷つくな!」と心配が溢れて怒声になってしまう堂上にはもうクラクラでした(笑)。


●里帰り、勃発―茨城県展警備―
『内乱』で起きた両親襲来の再戦。 今度はケリがついて一安心。 『戦争』の時は郁のことを「着火点が自分と似てるなぁ」と思ってたんだけど、今回寮生への気遣いなどを見ていると、着火後の対応は郁の方がずっと大人になっていることに気づかされました。 堂上曰くの「腹を括る」性格が上手く効いててスゴイ。 私は昔から同性ながら女の群れって嫌いなんだけど、「同族嫌悪よ」と言える柴崎ほどぶつかってこなかったな。 今思えば逃げたことになるわけで、情けない。 だから郁の姿は眩しくて、悔しいというよりは、認めて追いついて追い越したい感じでした。 


●図書館は誰がために―稲峰、勇退―
読了後、何の衒いもなく思ったことがあります。 愛する人が、無事でいてくれるのなら、それが良いな。それが一番良いなって。 以前堂上が郁に対して「後生だから無事でいろ」というコトバを飲み込んだけど、それを言えない彼らの職業であっても、願うのは自由だなって。 理想のために殉じるより、理想のために生きる方が難しい分、素敵です。 玄田と稲峰の姿に、それを想いました。 堂上と同じ景色を見ると告げた郁が、尊いです。
『図書館』の感想での予想通り、郁はO型でした(私と同じ)。 藍色さんを見習って血液型予想をしてみますと(笑)、堂上と手塚がA、小牧と柴崎がAB、折口がBかな、という感じ。 いや、だから何ってわけでもないんですけどね。


郁と堂上も、自分の抱く気持ちが恋だと自覚したみたいなので(やった!!)、他のカップル(未満も含む)共々未来が気になります!! 次巻は最終巻、タイムリーに読める幸せをかみ締めたいと思います。



<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『粋な提案』 『AOCHAN-Blog』 『読書とジャンプ』 『ラノベなPSP』
               『怪鳥の【ちょ~『鈍速』飛行日誌】』 1/6『☆My Comic List☆』
●TB送信先サイト・・・『読書感想トラックバックセンター』
●この本を買う・・・ 『bk1』 / 『Amazon』


図書館戦争図書館内乱図書館危機
有川浩 『図書館』シリーズ一覧   Amazy




 


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