『図書館内乱』の感想

図書館内乱

『図書館内乱』

有川浩
メディアワークス/2006.9.30/\1600



『汚名を着てまで守りたいものがあるから、
図書隊員は隊と一緒に泥を被るんだと思う』

 
<ご紹介>
白泉社『LaLa』+メディアワークス『電撃大王』で漫画化も始まった人気小説シリーズ第2弾。 シリーズ最終巻『図書館革命』は、2007年11月10日に発売決定済み。

公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まるために「メディア良化法」が施行された現代。 念願の図書館の防衛員になった笠原郁だが、戦闘職であることを内緒にしてきた両親から職場見学に来るという知らせが!! 上司の堂上がまとめる堂上班揃って、郁の(超個人的・笑)ピンチを救うことが出来るのかっ!? さらに、良化特務機関から小牧の身に降りかかる冤罪が、図書館の内紛の引き鉄に…。 柴崎に近づく美男の思惑、手塚の兄との確執、そして郁と堂上のも関係も含めて、さぁ図書館の明日はどっちだ!?
    →関連記事 『LaLa11月号(2007年)』の感想 / 弓きいろ『図書館戦争』
    →関連記事 『図書館戦争』の感想
    →関連記事 『図書館危機』の感想
    →関連記事 『図書館革命』の感想 (2007.11.17)


<感想>
『図書館戦争』以上のバランスの良さと、1話ごとに伏線を絡めて最後に収束させていく展開に惹きこまれていった本作。 前作『戦争』で外部との抗争を描いて図書館の位置付けを明確にしてくれたおかげで、今回の『内乱』の意味も読者側に受け入れやすいという構成が見事。 派閥の対立だけでなく本物の行政も絡んできて、読んでて本気で怖い面もあるっていうのに、このメンバーは…(笑) 「右目も揃えてこいっ!!」から繋がる一連の会話に大爆笑でしたw

でもこの『内乱』の意味、実際に起きている派閥間の対立だけではなく、個々人の精神面での『内乱』も示しているっていうのが巧いところ。 なので、前作よりもヒロイン以外にスポットを当ててある分、幅広い世界観に仕上がってて、共感も反感も度合いが深くなった気がします。 面白かったな。
まぁ一番は、郁と堂上のラブコメだったのですが・・・ダメだ、良すぎるっ!!(笑)。
では、以下各話語り。 長くなった・・・(遠い目)。


●一・両親攪乱作戦
父上の言う通り、真っ先に堂上に駆け寄る郁が可愛い。 そして前作以上に郁の頭をポンっとする堂上も(笑)。 父上は週刊誌の写真から、郁の仕事に対する「何か」を察して見に来た。 今回彼が多くを語らず帰っていったのは、父に堂上が語った郁の姿を認めたからであり、まだ未熟な郁自身を認めるのはこれからなんだろうな。 今回、配属が(正式には)バレてないのは、多分今後リベンジのエピソードがあると予想。 郁の口から伝わった時が父が郁を認める時だと思うんだけど…果たして?
    

●二・恋の障害
恋を障害するのは人間の無理解無関心であり、『障害』が障害となるわけではない、という切なくもカッコイイお話。 査問の恐ろしさを乗り越える小牧の情熱が痛いくらいに伝わってきて泣きそうになりました。 感じたのは、小牧も堂上も、やり方は違うけれど男のプライドも賭けて「本」と一緒に好きな(?)女の子を守っているんだな、ということ。 この二人、根底で似てるんだ。 
「子供の正義感」が正しく発揮された前作の考える会のお話と違い、独善的な危うさをしっかり描いたお話でもあります。 いろいろ深くて考えさせられました。 それにしても・・・p138のオチ、最高すぎて爆笑でした(笑)。 何でこの二人、(現状では不本意だろうけど)こんなにラブラブなんだ!! 
    →余談有り:このお話から連想したマンガ    


●三・美女の微笑み
前作の感想「これだけ美人なんだから苦労してるはず」と書いたのがバッチリ嵌った展開でびっくり(笑)。 普段立ち回りの良さを自覚している人ほど出来ない、郁のような天然行動。 本来反するその価値を認められるのは、やっぱり柴崎の強さの一つだと思う。 営業用でない柴崎の素の笑顔、きっと素敵なんだろうな。 見た人いなくて残念だね(柴崎的にはセーフか)。
もう一人の美女、折口の確固とした行動も魅力的でした。 先日、実際に似たような事件があったので、余計に考えさせられたお話。 


●四・兄と弟
小牧が感じる十数年の保護者としての信頼と、堂上が抱える「王子さま」葛藤との比較できて面白かったです(笑)。 小牧の「姫」発言を否定しない堂上が可愛い・・・(笑)。 そしてラスト、郁の精一杯の「カッコつけ」に込められた様々な想いに涙。 あぁ、成長してるんだなぁ。 
何が、どこまでが、個人の責任で組織の責任なのか。 それを考えさせられると同時に、その責任までもがゲームの様に操られている恐怖を感じました。 


●五・図書館の明日はどっちだ
郁の査問には、どきどきしっ放しでした!! 自分なら切り抜けられるのか、そして堂上からこれ程の信頼を貰えるのかと考える一方で、ひたすら郁を応援して手に汗握って。 やっと終わったと思ったら、現実の厳しさがまだ残っていて・・・感情移入しすぎて大変でした(汗)。
手塚兄の読み違いが、郁を槍玉に挙げたこと。 これが一番の『内乱』の核になったわけですね。 全く表に出さなかった手塚と柴崎、やっぱりスゴイ。 「三」のメールは手塚かなぁと読んではいたけど・・・ここまで繋がるとは。
で、やっぱりイチバンは・・・手塚兄のイチバンの手柄はこれだ!!という暴露文でしょう(笑)。 郁の明日はどっちなんだ…。 堂上は・・・認めなさそうだからさ(笑)。 




<関連サイト様>
●感想拝読しました・・・『粋な提案』 『AOCHAN-Blog』 『読書とジャンプ』 『ラノベなPSP』
               『怪鳥の【ちょ~『鈍速』飛行日誌】』 1/3『☆My Comic List☆』
●TB送信先サイト・・・『読書感想トラックバックセンター』 『【ほんぶろ】』
●この本を買う・・・ 『bk1』 / 『Amazon』


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