『恋のドレスと硝子のドールハウス』の感想

恋のドレスと硝子のドールハウス
青木 祐子著・あき画
集英社コバルト文庫 (2007.4)
通常24時間以内に発送します。

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青木祐子/あき/集英社コバルト文庫/2007.4.10/\476


<ご紹介>
「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」シリーズ第6弾。 「恋のドレス」を仕立てるクリスと上流貴族シャーロックが、「闇のドレス」の謎に迫る恋物語(のハズ)。 5作目発売から3ヶ月での新作刊行は、嬉しい限りです。 詳細は第一弾『恋のドレスとつぼみの淑女』レビューをご覧下さいませ。

ある日エドという少年が仕立て屋『薔薇色(ローズ・カラーズ)』を訪れ、瓜二つの姉・シャロン用のドレスを依頼する。 彼らは恋愛をゲームの様に捉えており、クリスのドレスもその一環なのだ。 奇妙な依存心を見せ合う姉弟に戸惑いながらも、クリスはドレスのためにシャロンの恋愛相手を選ぶ羽目になる。 一方アイリス銃撃のため謹慎中のシャーロックだが、クリスに会いたい気持ちはつのるばかり。 だがエド達の父親が過去に毒殺未遂を受けた話を聞き、闇のドレスの存在を感じ取って調査を始めることに…。
    →過去記事『恋のドレスとつぼみの淑女』
    →過去記事『恋のドレスは明日への切符』

<感想>
読了後、握りこぶしを両の手に作り、「あぁぁぁん、じれったい!!」と一人悦にいってた私です…(笑)。 じれったさもここまでくると、もう賞賛の域。 だって、240頁余りの中で、クリスとシャーロックが一緒にいるシーンって20頁にも満たないんですよ!! そんなアホな!!(笑)

とは思うんですが、実際19世紀のイギリスという背景があり、未婚の男女でしかも身分が大違い、という状況ではそうそう会えないのが当たり前。 二人は自立した人間であり、それぞれが為すべき仕事や果たすべき立場があるため、互いを(自覚はなくても)想い合いつつ依存度が低いあたりは、なかなか興味深い設定です。 「小説だから」と安易なセッティングに走らない作りは、好感度大。 思い返すと4作目『恋のドレスはカントリーハウスで』も一緒にいるのは20頁未満でした。 おかげで、二人の仲は全然進展しないんですけどね(笑)。

さて、推理が出来るほど明確な伏線があるわけではないけれど、一体誰が闇のドレスの影響下にあるのか、を予想しながら読むのがいつも楽しいこの作品。 今回も、この人物がどういう意思で「薔薇色」を訪れてくるのかを考えながら読んでたのだけど、姉弟の性質が作品を不安定な波のようなもので包んでいたためか、普段以上に雲の中を進むような感じでした。 でもちゃんとヒントがあったので、気づかない自分にちょっと幻滅・・・。 そーいうことでしたか!!納得です。

で、その姉弟にはイマイチ共感できず。 特に、クリスとシャーロックの貴重な逢瀬を邪魔した弟エド君には、シャーロックと同じ強烈な言葉を贈らせて下さい。 「子どもめ!!」と(笑)。 姉シャロンもあっという間に恋人に走っちゃうし、エドもちょっと可哀想ではあるんだけどね。

問題の、クリスとシャーロックの進展しない恋の話。 シャーロックが冒頭から随分ロマンチストになっててビックリです(笑)。 一人でいるとクリスのことを考えてしまう彼が、非常に可愛いらしい!! お手紙に記した「夕食にお誘いすることです」っていう文面もいじらしかった。 そうだよね、第1作目から誘ってるのに、一度も成功してないんだもんね!!(笑) 次こそ行けるのでしょうか。 それにしても、彼が父親と交わした紳士協定は、今後のクリスとの恋愛に障害になるような気がします。 他の娘と結婚しろ、みたいな流れになりそうな予感・・・。
クリスはクリスで、ユベールに爆弾発言くらってましたが・・・。 違うと思いたいけど、シャーロックを頑なに拒むクリスの様子を見ると・・・。 でも、相変わらず恋が絡まないと人を見る目がある娘で、その優しい目線にシャーロックも憧れ、羨んでいるだろなぁ。 二人の間にあるのがただの恋愛ではなく、尊敬しあっている点が私はとても好きなのです。 ・・・あ、でもそろそろ少し、進展を見たい・・・(笑)。

今回もイラストのあきさんが、作品の繊細な様子を描ききってたと思います。 相変わらずカラーより白黒イラストの方が素敵。 シャーロックがどんどん色っぽくなっていくんだけど・・・(笑)。 青木女史の文章の読みさすさも健在。 も少し漢字が多い方が個人的には読みやすいのだけどね。
⇒次作 『恋のドレスと運命の輪』の感想


<まとめ>
今一番待ちわびているシリーズです。 が、乙女チック(死語)路線が向かない人には向かない、のかも?

<関連サイト様>
・感想拝読しました・・・『Optimist's Room』 『奏音読本』 『若草モノ騙り』 『booklines.net』
・出版社系・・・『webコバルト』  







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