『DDD・1』の感想

DDD 1 (講談社BOX)

DDD 1 (講談社BOX)
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奈須 きのこ
講談社
売り上げランキング: 10544



『DDD・1』奈須きのこ/こやまひろかず/講談社BOX/2007.1.1/?1300

<ご紹介>

同じ講談社から先駆けて発売された『空の境界』が、映画化も予定されるヒット作となり、
その後を受けて文芸誌『ファウスト』に掲載された作品を加筆修正したものが本作。
ミステリ+伝奇+青春小説が化学変化したような文章が、読者を選んでしまうかも。
BOXの中身は青表紙、フォントも独特なタイプを使用して書かれています。

精神だけではなく肉体にまで異常な変貌をきたし、「悪魔憑き」と呼ばれるほど人間離れ
した存在になるアゴニスト異常症患者。 その悪魔憑きに左腕を獲られた石杖所在
(アリカ)は、義手を求めて迦遼海江と知り合う。 四肢に漆黒の義手義足を纏うカイエと
アリカが出会う、悪魔憑き絡みの奇妙な事件とは…。

    →過去記事『ファウスト vol.6 sideA』
    →過去記事『ファウスト vol.6 sideB』

<感想>
褒め言葉として一言でいうと。 「こんなに読み辛いのに、こんなに面白いの詐欺!!」(笑)
難産でした…。 産みの苦しみならぬ、読みの苦しみ…。 文章が下手じゃないのに、
何でこんなに読みづらいのだ…。 いや、しかも私、雑誌で既に読んでるハズなんだよ、
なのにこんなに訳分かってなかったんだよ、って私がアホなだけじゃん!! …みたいな
感じでエンドレス。 んんん、何か感想書くのも難産ですね(泣)。

独特なフォントも、この迷宮に放り込まれたような作品の持つ世界観に深みを増す要因
となっているので、批判も目にしますが、私は好き。 演出用のフォントだもん。
そんな中、この一文に出会えただけで良し!!と思わせるグッドな文章がありまして、
『講談社BOOK倶楽部』にも引用されてるから良いと思うんだけど(↓反転)、
それは骨の軋む幽(しず)かな夜。花開くような、美しい命の音。
…好きだなぁ、この文。 こんなに綺麗なのに、これが何を表現した文なのかを考える
だけでおぞましいというアンバランスさ。
「新伝綺」に相応しい一文だと思います。


●第1話『J the E.』
そもそもこの作品に入り辛い一番の原因は、第1話にあるのです。 一人称の文体で
一切の説明をしないまま(例えばアリカの後遺症のこと)、状況にそって描かれて
いってしまうので(しかもその状況が普通じゃない)、読者はすっかりさっぱりきっぱりと
置いていかれます。 分かってる、それが作戦なのは分かってるの!! 実際惹き込まれ
ちゃえば問題ないんだけど、そこに行き着くまでがどーにもならない。

なので、これがミステリとして上手なミスリードを仕掛けていることにさえ、読了して
からも気付きにくい。 だって、考えなきゃいけないこと、多すぎて。 アリカとかカイエに
気を取られてたら、ユキオのこと見落としてました。 あぁ、そこに繋がるの…。
普段恐ろしいほど淡々としたアリカが、義手を付けた時に見せる姿は、悪魔?本性?
人に巣食う病(悪魔憑き)を払うのが本物の悪魔側だ、という構図が意味深ですね。
つまり、カイエの目的って何さ…??(木崎を殺して欲しそうだったしなぁ…)

●第2話『H and S.(R)』『H and S.(L)』
上手く嵌められました。 なるほど、上手いんだなコレが…。
どーでも良いんですが、この作品、巻末の年表がかなりのヒントになっててスゴイ。
実は、文章中に細かい章名が書かれていることがあり、それがどの位置に当たるのか
を年表で対応させられるので、読みづらい中にも現在地の確認方法は確保されてる。

気になったのは、マキナが見た団地のお化けが何なのかってこと。 あと、カイエの元
へ導いた山田さん(偽名らしい)だけど、年表を見ると全焼事件のあったお家と同名
だったりして、ホントに偽名なのか、偽名ならなぜ山田なのか、なども気になるところ。

●第3話『formal hunt.』
一番のトリックには、さすがに引っかかりませんでした。 第1話で堂々と妹さんに
関する記載があるので、「タイミング的にオカシイぞ?」と気付きました。 嬉しい(笑)。
名前がヘンとか美人だってことを即答しないとか(読めば分かる)。
マトさんと妹ちゃんのチェイスは、最早想像の限界でした(笑)。 えーと、ちゃんと
人間の戦いになってた? 桁外れ過ぎて、よく分からん…。

気になるのは、日守秋星という悪魔憑きが全く登場していないこと。 これはどうやら
2巻へ続くパターンではないかと。 あと、アリカの言った「あいつ、成長してね?」。
妹さんの表記として、二年前の様子を表す言葉として「花のような少女」ってのがあり。
ロリコンだの何だの言われてしまう医者がいるってことは、妹さんは可愛い系の方
だったと思うのだけど、他を見ると年齢より上にしか見えない超美人、みたいな表現で
どーもイメージが違うんだよね。 妹さんについては完全に続く!!って勢いなんで、
ウェディングドレスの謎とかその他の詳細を楽しみにしたいと思います。

<まとめ>
峠を越せれば、独特の世界観に嵌れると思います。 入門書?には不向き。
いずれにしろ、いろんなことが次へ繰越しなんで気になる気になる!!!
個人的には、★★★☆☆。

<関連サイト様>
・感想拝読♪・・・『今日もだらだら、読書日記』 『愛があるから辛口批評!』 『booklines.net』
・出版社・・・『講談社BOOK倶楽部』





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