『xxxHOLiC アナザーホリック ランドルト環 エアロゾル』の感想

『xxxHOLiC アナザーホリック ランドルト環 エアロゾル』
 西尾維新:著 img20060817.jpg
 CLAMP:原作 講談社 2006.08.1 \1300



<ご紹介>
週刊ヤングマガジン誌上で連載中のCLAMPの人気作、
『xxxHOLiC』の、ノベライズ企画作品。
ちなみにこの企画、ライバル会社である集英社との同時企画で、
集英社側は、『DEATH NOTE』を西尾維新で小説化してます。
 (『DEATH NOTE ANOTHER NOTE』の感想はこちら
 (原作コミック『xxxHOLiC』の感想はこちら

ノベルス大かと思ったら、薄いながらもちゃとしたハードカバーで、色もゴールドで統一。 
ちなみに『DWATH NOTE』版が黒+シルバーのデザインなので、並べても綺麗。
CLAMP描き下ろしカラーとロゴ入り栞紐も付いて、結構贅沢な作りです。

アヤカシが視えてしまう高校生・四月一日君尋(ワタヌキ キミヒロ)は、
その目を治すために、不思議な女性・壱原侑子のいる「願いが叶う店」でアルバイト中。
けれどその店は、自力で願いを叶えられる人には視えることすら出来ない場所だった。
侑子や店の客と触れ合いながら、四月一日は自分について考えるようになる…。

今作は三部構成で、第1話は『コミックファウスト』誌上で先行掲載済み。
 (『コミックファウスト』の感想はこちら


<感想>
すっごく個人的な分類として、西尾維新には2パターンの小説形態がある。気がする。
まずは『戯言遣いシリーズ』のような、物語性よりもキャラクタ重視で、
言葉遊びやのらりくらりとした文章で綴られるパターン。
もう一つは『りすかシリーズ』のように、比較的しっかりした構成と物語を軸に、
逆説的なトリックも取り入れてかっちり描くパターン。
いえあの、ホントに個人的な感想なんだけど、
この『ランドルト環エアロゾル』は、明らかに前者のタイプ。 ではないかと。
(ちなみに『DEATH NOTE ANOTHER NOTE』は後者のタイプ)
要するに。
読み辛いんです(笑)。

ただ、読み辛いから面白くないという訳ではなくて、特に第1・2話なんかは、
「これ確かにCLAMPさん描きそうなネタだよ!!」と納得させられてしまった。
キャラクタの言動も、脳内で勝手に映像に変換されてしまうくらい、原作に忠実。
ゲストキャラは、西尾色満開なのですが…。
この不一致感が、また絶妙に面白い。 
コラボレーションって、これが魅力ですよね。
あ、ただ、気づいたんですが、四月一日が喋る時に、
「や、でも…」のように「や」を付ける口癖は、アニメから来てるっぽい気がしますよ。
原作でそんな吹き出しを見ていない気がするけど、確かに聞き覚えがある。
多分、福山さんが喋ってるんだ(笑)。
いずれにしろ、芸が細かいです、西尾維新!!

面白いのは、今作で四月一日が対峙する相手は、アヤカシではなく人間だということ。
原作でも人間の心の暗部に潜む「何か」を扱ってはいるけれど、
西尾維新が1冊まるごとアヤカシではなく人間とのやり取りを描いているのは、
やはり注目して良い点だと思う。


そういう意味で、第3話はやはり重要なお話。
ここのゲストキャラは、「眼球地球論」なる理論を唱える物理学者・化町婆娑羅。
もう名前からして西尾度が高くて、「これはさすがにCLAMPさんも描かないヨ!!」
「そんな感じの悪い因縁つけるキャラ、西尾維新くらいしか書かないヨ!!」
とツッコミたくなる人物なんですけどね(笑)。
ここで西尾維新は、四月一日を、侑子の力を借りずに一人で化町と対峙させている。
第1・2話を経て、確実に、とまではいかなくても成長した四月一日の結論は、
人と関わることを恐れない気概あふれるもので、
彼が書きたかったのはこの姿なんだな、と思いました。
この作品に四月一日と侑子以外のメインキャラが登場しないのは、
あくまでも四月一日の話である、という大前提があるからなんだね。


アヤカシが視えなくなった時、その目に人の姿は映るのか?
という化町の問いには、結構ドキッとしましたよ。

「ランドルト環」というのは、視力検査の時に使われる「C」に似たアレのこと。
あとがきで指摘されるまで気づかなかったけど、ラ環さえあれば、
受診者の知力理解力に関係なく、「視え」さえすれば判定ができる。
そんな絶対的に安定した状態の「視力」では視えない、「何か」。
「C」の右側は本当に空いてるの? 
私だけが視えてないだけで、本当は「0」なんじゃないの?
ってなことも、ちょこっと考えてみても面白いのではないでしょうか。
少なくとも四月一日には、ラ環では判定できないものが、視えているのだから。


<こんな方にオススメ>
『DEATH NOTE ANOTHER NOTE』と比べ評価の低いこちらですが。
CLAMP色はCLAMPさんにしか出せないものだ、という当然の前提を持てる方が
読んだほうが、お互い楽しいかもしれません(笑)。
個人的には、★★★★☆。


<関連リンクさま>
・TBさせて頂きました・・・『読書感想トラックバックセンター』 『BlogPeople西尾維新』

・感想を読ませて頂きました・・・『らくあきありす』  『トミーのエンタメ日記』  『Rot Kreuz』

・ネット書店・・・『bk1』
・発行者・・・『講談社』
・作者・・・『CLAMP-NET.COM』 『西尾維新Wikipedia』
・参考・・・『ひとみ学園』


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